〜ライブレポート〜
<ゴスペラーズ坂ツアー2005“G10”> 2005年04月29日 名古屋レインボーホール
今回はバックステージ席でした。
「えーっ、バックステージなんて…」と言う人の常識を覆すべく?今回は
【バックステージより愛を込めて 〜名古屋(ミーハー)レポート】と題して
お届けしたいと思います。
流れは大阪城ホール公演と変わりませんので、主にバックステージならではの
視点から見られた内容を掲載します。
「バックステージって意外に近いんだよ?」というウワサは聴いていましたが。
座席は…ほぼ真後ろ、「12列目」というチケット内容でしたが、実際には二列目でした。
アリーナは傾斜がないけれどバックステージは傾斜つき。
前列の人の頭がまったく気になりませんので快適です。
一般発売でチケットを取った人が多いのでしょう、ゴスペラーズのライブに
あまり慣れていなさそうな雰囲気の人が多くいました。
男性同士で観に来ているお客さんも多く、ゴスペラーズが性別問わず愛されていることが
伝わってきました。
私の前に陣取った女性二人組は「えーっ、背中しか見えんやん!」と戸惑い気味。
そのお一人が振り返って「すみません、この席ってどうなんですか?」と問いかけてきたので
「ちゃんとバックステージも煽ってくれるし、後ろを向くダンスもありますよ。
期待せずに見ていてください、絶対にいいです!」
と、当事者のごとく力説しておきました。
注意事項のアナウンスの後、会場の明かりが落とされ、例によってインストゥールメンタルで
ミモザ―BOO―カレンダー―侍ゴスペラーズ―星屑の街―ひとり―永遠に―
―新大阪―誓い―Winter Cheers!―街角-on the corner-
と流れます。
拍手が高まってきたときにステージ上に現れた人影たち。
メンバーが登場したと思って大喜びの観客。
しかし最後、もっさりアフロヘアーを見て「!?」
バンドメンバーですよ、皆様。ゴスメンバーの登場はもう少し待ってね。
期待が高まってきたところへ、息の吸い込む音。
「何か求めて〜♪」
声はすれども姿が見えないので、バックステージの観客は「どこ?どこ?」と探していました。
「世界へーーー!」
ここでせり上がってきた舞台。五人が並んで登場です。
♪終わらない世界
バックステージですから基本的に後姿。
それだけにダンスで後ろ向いた時の姿は貴重なのです。
メンバーがこちらを向くたびに黄色い声が上がっていました。
何気に北山さんが、それを嬉しそうな顔で聴いておりました…。
背後とはいえ、この距離で聴く生演奏は迫力あります。
♪砂時計
背中だけでもカッコイイ、クールだけど切ない。
イントロを聴くだけで鳥肌が立つ、いい曲です。
普段のツアーよりもダンスが控えめな分、声がよく響きました。
しかし今宵はリーダーと黒沢さんが、高音が出にくそうにしています。ちょっと心配。
♪Get me on
後姿だけ…のはずなのですが、北山さんがぶんぶん回っております。
バックから観ると安岡さんのセクシーダンスが目立ちますね。
「Baby get me on♪」の後の酒井さんの「Gospellers!」
そしてメンバー全員がヒューマン・ビート・ボックスを披露する部分は
やはり歓声が上がっていました。
ちゃんとヒューマン・ビート・ボックスやってる?と目を凝らしてみましたが…
とりあえず黒沢さんがやっているのだけは確認できました。
後の皆様ゴメンナサイ。
#黒沢さんだけ、少し横を向いていたので観やすかったのです。
#他意はありません。多分。
この直後に曲が変わってしまうので、もう少し余韻を楽しみたいような気もしたのですが…。
♪愛の歌
この曲はダンスがフリーなので、ようやくメンバーの背中以外の姿を
拝めるようになりました。
安岡さんは満開の笑顔でバックステージを煽ってきます。
北山さんは…何故そんなに嬉しそうな顔して客席を見るのでしょう…。
リーダーの煽りで観客も「LaLaLa聴かせて…♪」
特別に「なりきりゴスペラーズ」としてコーナーを設けずともできるあたり、
観客にも“なりきり曲”として認知されているということでしょうか。
ちなみにバックステージの場合、腕の振る方向をどうしていいのか
ちょっと考えてしまいます。
「こんばんは!ゴスペラーズでぇす!」
会場大歓声。
北山さんの「こんばんは」に黄色い声が集まります。
安岡「青空みたいな声でしたね」 会場笑。
そこからしばらく喉の話になって…
村上「そんなことばかりを考えているわけではありません、村上です」
酒井「うがい薬を使うたびに“うぃっ”となります。酒井です」
黒沢「喉には○○○○(失念…)がいいと言われますが、ただ単に好きだから食べてます。黒沢です」
安岡「喉には湿り気が必要だといいますが、僕は年中濡れています(会場大爆笑)
安岡です」
北山「元々高い声でしたが、練習して声が低くなりました。北山です」
ここから北山いじりが始まります。
安岡「昔は青空のような声だったんですよ。今はビジュアル担当ですけどね」
メンバーも会場も爆笑。
ご本人は膝に手をついて照れ笑いしていました。
今日はアリーナ公演千秋楽です。
大規模会場ということで少々はしゃぎ気味?
村上「おっきな会場といっても結構ここから見えてるんですよ。
あのあたり(二階席)に同じ衣装着てる人がいますね」
ゴス「ええっ!? どこですか??」
って、いくらなんでも金色のジャケット着ている人はいないでしょう、リーダー…。
わかっていながらも、思わずメンバーと一緒に探してしまった。
安岡「この衣装、演歌歌手が五人いるみたいですね(笑)」
♪ひとり
リーダー、高音が出ていません。
黒沢さんの調子もイマイチで、普段あまり聴こえない他のメンバーのコーラスが
よく聴こえて新鮮な感じでした。
♪ミモザ
ここでは復活している黒沢さん。
あまり調子がよくなさそうなときでも、リード曲になれば必ず復活しているのは
さすがだなと。
酒井パートがやはりさわやか〜。
♪新大阪
本来ならリーダーの独壇場なのですが、やっぱり高音が出ていません。
ライブは始まったばかり。これからの長丁場、かなり心配です。
♪街角-on the corner-
この曲はCDよりも断然迫力がありますね。
アリーナ席も歌に引き込まれている様子でした。
このあたり、表情が見えないので背中ばかり観察していたのですが、
体系にせよ立ち姿にせよ、歌い方にせよ、シルエットが五者五様だなぁなどと
くだらないことを考えていました…。
メンバーはこの会場に思い出があります。
以前レギュラー出演していた、東海テレビの「On×3」主催イベントライブで
二回ステージに立っているのです。
村上「ウルフルズさんとか出ててね。
俺、ウルフルズのステージがどうしても見たくて、出番終わってから
あの(と一階席の後ろのほうを指差す)通路のあたりに立って見てたのよ」
…当時は一般人のノリだったようです。(今でもあまり変わらないけれど)
さて、武道館、大阪城ホール、福岡と続いてきたアリーナ公演は今日が千秋楽なのです。
大規模会場ということで、衣装(金色)も特別仕様なんですよ、という話から。
村上「昔、家に意味もなく金粉とかなかった?」
ゴス「…??」
酒井「えーっ?」
黒沢「あったの?」
村上「俺の家にはあったよ」
他のメンバー、一斉に「ない、ない」。
村上「今のさ、衣装の光り具合が金粉みたいだなって言おうとしたの。
見る方向によって光り方が違うじゃん」
ゴス「ああ〜(納得)」
村上「で、金粉家にあったよね?って先に話を振ろうとしたら…」
安岡「メンバーの中でも四対一になってしまったと(笑)」
村上「誰とも話が合わなかったっていう(笑)」
話を戻しまして。今回のツアー名「G10」はベストアルバムタイトルであると同時に
“ゴスペラーズ10周年”という意味も持っています。
村上「(観客席に)CD買ったか!?」
安岡「今、脅し入ってませんでした?(笑)」
北山「(低音で)CD買ったか?」
村上「なるほど!そう言えばいいのか!」
安岡「やっぱりそういう、青空のような声で(笑)」
その「G10」には惜しくも選ばれなかったけれど、思い出深い曲、
ターニングポイントとなった曲を振り返ってみましょう。
メドレー、名づけて「出逢った頃のように〜Road to“Soul Serenade”」。
♪U'll Be Mine (アルバム「The Gospellers」より)
背中から見ていてもメンバーが嬉しそうに歌っているのがわかります。
初めて五人で作った曲ということで思い入れがあるのでしょうね。
シングルとしては売れ行きが…というこの曲でしたが、「LOVE NOTES」に
アコースティックバージョンを収録したことにより陽の目を見ました。
♪虹 (アルバム「二枚目」より)
イントロが流れてきた瞬間に歓声。
北山さんが小道具の眼鏡を取りに来て、掛けた瞬間に黄色い悲鳴。
ということで、実はこの曲で最も早く黄色い声が上がるのはバックステージだということが
よくわかりました。
微妙にバックステージのほうが得をする曲、だったのでしょうか?
この日の曲中の黒沢さんのコメント「しっかりしないと。アンタ長男でしょう」
さりげなく名古屋弁だったみたいです。
♪JOIN 2 JOYS (アルバム「Mo' Beat」より)
曲が変わり、眼鏡を外した北山さんが小道具を戻しに来て…
DJバリ“K”〜んさんに向かって眼鏡を投げ!る真似だけしていました。
そしてバリさんは受ける真似。
息ぴったりだったあたり、普段からこういうことをやっているものと思われます。
♪BOO〜おなかが空くほど笑ってみたい〜
ちょっとだけ。
安岡さんがリードを取っていましたが、CDでは村上・黒沢なんですよね。
彼を抜擢したのは単純にリーダーがしゃべっていたからなのか、
それともインタールード的に挿入するには彼の声が心地よいと判断したからなのか、果たして。
♪in the Soup (アルバム「Vol.4」より)
さわやか、なだけでなく切ない。
CD収録当時よりも今のほうがはるかに、声に表現する力があるなぁ、などと
思いながら聴いていました。
♪I LOVE YOU,BABY (アルバム「FIVE KEYS」より)
最初に安岡さん一人に当たるスポットライトが気持ちよさそう。
ツアー通して思っていたのですが、サビ部分での安岡さんの「I LOVE YOU,BABY」を
やはり入れてほしかったです。
あの部分、カッコいいんだけどな。
でも「Aーーーーー」というロングトーンが聴けただけでもよしとしましょう。
♪夢の外 (アルバム「Soul Serenade」より)
背中から見ていてもカッコイイ…。
CDを聴いているだけではこの曲の本当のよさは伝わりません。
絶対に生で聴くべし、見るべし。
黒沢さんの、しゃがみ込んでのシャウトするようなフェイクが最高。
村上「セールスという、数字の部分ではなかなか伸びなかったけれど、
でも昔の俺たちにもいい曲いっぱいあったよな?」
この問いかけには男性客の太い歓声もかなり混じっていました。
そして曲は、ゴスペラーズの運命を変えた一曲へ――
♪永遠に
他のツアーのときよりも熱さ控えめのシングルバージョン。
やはりもう少し聴いていたかったな。
で、前半の頃に厳しそうだった黒沢さんの声が、リード曲になると決まって治っているのは
何故なんでしょう?
これぞプロ根性?
さて、ゴスペラーズのツアーのもう一つの側面、アカペラツアーについてです。
最初のアカペラは「アカペラ貴族」、そして次が「アカペラっぽいの好き」。
安岡「“アカペラ貴族”が豪華っぽく聴こえるのに対し、“アカペラっぽいの好き”は?」
村上「破廉恥っぽいですね(笑)」
…意味不明なので置いておきましょう。
#というか、“アカペラ”じゃなくて“アカペラっぽい”って何なんでしょう??
そういう話をしている間に酒井さんがステージサイドの階段を降りて姿を消します。
最近のアカペラライブでは、という話になって…
村上「やっぱいいなあ!港町は! なあ、黒沢!」
黒沢「そうかぁ? ただ寒いだけだけどな」
村上「楽しめ、黒沢!」
(バックステージ側の階段を上って酒井@船長役登場)
船長「コングラチュレイショーン! ようこそ私の船へ!
バンバーン!バンバーン!(踊る酒井。会場笑)
あなたはこの船の10億50兆人目のお客様ですよ♪」
※10億50兆人目 … ハチャメチャな船長の台詞ということでアカペラライブの脚本が
そうなっていたのです。
酒井さんが億や兆の単位を誤って言っているわけではありません。
安岡「という、“アカペラ港”でしたけれど」
五人の歌うたいが訪れた港町を舞台に、酒井をキーマンとしてストーリーが展開。
その中で、床屋の兄弟の話としてこんなシーンが…と紹介した瞬間に歓声が上がったのは
やはりこのツアーのリピーターが多いせいでしょうか?
#以下、一郎=北山、二郎=黒沢、三郎=安岡、四郎=村上、捨吉=酒井。
#ご存知のない方の為に書いておきますと、一郎から四郎までは兄弟、
#捨吉はその名のとおり捨て子らしいです。
捨吉「俺は行くぜ! 残るのは、ヘアウォッシュしか能がない四男坊じゃないのか!
(と言ってカミソリを四郎に向ける)」
四郎「二郎兄!」
(捨吉豹変)
三郎「トラだ! 捨吉がトラになったぞ!」
二郎「捨吉考え直せって!」
一郎「トラだ! トラを捕まえろ!」
♪Tiger Rag
観客大喜び。
途中、捨吉はナイフを一郎にも向けるのですが、一郎は「(二郎のほうへ)どうぞ」と
いうように指します。
#薄情な兄だ。「捕まえろ」と言い出したのは自分なのに…。
言われたとおり?捨吉は二郎を追い詰め、刺して
捨吉「続きはDVDでどうぞ〜♪」
捨吉余裕かまして逃走。
三郎「…なんだか二郎兄が一方的に追い回されていたような気もしますが(笑)」
一方的というか、真後ろにぴったりくっついていましたよ。
普通なら曲の途中で刺されるよ…。
「大丈夫か!」という兄弟の白々しい(失礼)芝居の後
二郎「言…いたい」
兄弟「言っていいよ」
二郎「“アカペラ港”のDVDは会場の外にあるんだ…」
兄弟「会場の外にある?」
二郎「ここまでに歌った曲のCDも会場の外にあるんだ…」
三郎「…あるって、石の上に放置されてるみたいですね?(笑・会場笑)」
二郎「僕の監修したツアーグッズは、会場の外で絶賛発売中…」
バッタリ。
笑いながら他の兄弟はステージ中央に戻ってきます。
※ご存じない方の為に書いておきますが、実際にはアカペラ港では二郎は刺されません。
刺されそうになった瞬間に、二人の間に船長が入ってきて船長が刺されてしまうという
シナリオでした。そして何故か怪我を一瞬にして完治させてしまったという…。
村上「関西では“プロデュース”って言ってたのに、“監修”って言ったね(笑)」
しかも“絶賛”らしいです。笑。
大阪で使っていた“置いている”は“ある”に変わっていましたが、
“置いている”はおかしいと言われたのでしょうか?
まあ、たしかに“置いている”の方が「ご自由にお取りください」のように聴こえますけどね。
床屋とアカペラは切っても切れない関係で、「アカペラ人」にも床屋が登場。
今や人気俳優の堺雅人さん扮する考古学者がアカペラの化石(ゴスペラーズ)を発掘、
その傍に床屋の遺跡があったことから関係を調査していくというストーリー。
黒沢「雰囲気だけは壮大ですね…」
#というか、そもそも“アカペラの化石”って何なんでしょう??
北山「最後のシーンで、堺くんが絶叫してましたね」
(ここで堺雅人役の酒井が、バックステージ側の階段を上ってステージ上部へ)
酒井「そして四兄弟は星座となった。
永遠に宇宙を旅する天空の勝利者へ! ア・カペラ!」
ゴス「ア・カペラ!」
酒井「ア・カペラ! 皆さんもご一緒に!」
会場「ア・カペラ!」
※何度も書きますが、「アカペラ人」では会場に言わせる場面はありません。
安岡「なんか、体育の先生みたいだね(笑)」
酒井「はーい、いいですか! ア・カペラ!」←調子に乗っている。
村上「(酒井が習った)学校の先生とかがこれを見てたら面白いだろうね」
酒井「……(焦)」
今回のライブのMCでは触れられませんでしたが、愛知といえば酒井さんの地元です。
(刈谷市出身)
だから本当に恩師らが見ていないとも限らないわけで。
一瞬詰まった彼に、会場も笑。
ステージ上で本気で焦るなよ!とメンバーにも笑われていました。
次のアカペラツアーが「アカペラ門」。
ここで初披露されたのが「ひとり」でしたが
「当時は“恋するアカペラ人形”というタイトルでした」(村上)。
北山「“讃歌”はアカペラ人のときでしたよね?」
酒井「そう、これもまだタイトルできてませんでしたので、仮のタイトルついてました」
アカペラ門のあとが「アカペラ街」。
そのときにテーマソングとして作られたのが「星屑の街」で、CD化してほしいという
ファンの声が多かったので後にシングルとして発売されています。
そして「アカペラ門」のテーマソングが「One more day」でした。
♪One more day
大阪城ホールのとき同様、歌の途中から雪が舞い降ります。
メンバーの背中の向こう、薄闇に沈んだアリーナに降る雪は
バックステージから見るとなんとも幻想的でした。
正面から見るより、意外に背中側から見た光景のほうが美しかったんじゃないかな。
かなりぐっとくる光景でした。
♪月光
他の四人はステージの前のほうにいて、安岡さんだけがステージ上部、
つまりはバックステージ正面に。
自分のリード部分はもちろんのこと、北山さんが歌っている間にも
両手を広げて歌の世界に入っている安岡さんの背中が印象的でした。
メンバー退場。
バンドメンバーの演奏が入り、やがて後半が始まります。
#ここからはギターの玉川さんレポートの要素が多い部分もあります。ご了承を!
♪熱帯夜
「Hey!」のときの炎はどこから上がっているのかと注目していました。
ステージ前部に網状になった部分があり、その下からバーナーで噴射していたみたいです。
ステージの仕組みついでに、ステージ上部の床には何箇所か丸いガラス状の部分があり、
下からメンバーを照らしていました。
結構凝っているなぁ、と裏方さん気分で感心しました。
ちなみに、炎が上がると会場温度も上昇します。暑かった…。
アリーナ側からだとジャケットプレイ後半で歓声が上がりますが、
バックステージから見ると…目の前でジャケットを脱がれる方がかなり照れます。
♪イントロ'96
♪靴は履いたまま
このあたりからギターの玉川さん、ベースの須藤さんがステージ上部に来て演奏を始めます。
メンバー、観客、バンドメンバーまでも楽しそう。
ツーコーラス目の最初に酒井・北山・安岡組と黒沢が向かい合ってダンスをする箇所が
あるのですが、バックステージから見ていると、体育の先生とその生徒たち
(もしくは体育の先生たちとその生徒?)のように見えて勝手にウケていました。
♪シークレット
曲が始まるなり「雄二ーっ!」と男性の歓声。おっ、酒井さんって男性に人気あるのね。
と思って声の主を見ると…ギターの玉川さんじゃないですか。
ステージの上で飛び跳ねて、バックステージもガンガン煽ってきました。
ゴスメンバーよりも観客席を煽った玉川さん、なかなかのアピール上手?
この曲の間、ゴスメンバーよりも玉川さんのチャメを見てしまいました…。
♪GOD BLESS YOU
後ろから見ていてもダンスがぷりちー。
でも冷静に見ればやはり結構すごい図。
このダンスは昔からやっているのでしょうか? それとも?
間奏部分でメンバーの行進に加わっていた玉川さんと須藤さんですが、
それが終わるとまたステージ上部に帰還してスタンドを煽っていました。
♪カレンダー
北山、村上、黒沢の肩組みにアリーナから黄色い声が。
北山さんとリーダーは相手の肩にがっちり、という感じだったのですが、
黒沢さんの手の位置だけがビミョー(背中というか腰辺りだった)だったのは
バックスタンドにいた人間にしか見えなかったことでしょう。
肩を組む云々よりも歌の方に一所懸命!という風に背中からは見えたのですが、どうかな?
そして玉川さんはやはりノリノリでした。
♪ウルフ
元気な曲が多くて疲れてきたのでしょうか、村上・黒沢両氏の声が
若干バテてきています。
そして元気な玉川・須藤両氏。
須藤さんはベースを弾いている姿をアピールする程度、
玉川さんは弾きながらチャメ、そして弾いていなくても思いっきりチャメっています。
ツアーではゴスメンバーだけでなく、バンドメンバーにも要注目!
曲の最後のほうではさりげなくステージのサイドのほうに行き、階段から酒井さん退場。
曲が終わり、メンバーがステージ中央に集まってきます。
「暑いね!」とひとしきりしゃべった後
「あれ?」「酒井さんがいません」「どこ行ったの?」
村上「…思い当たる節がある」
安岡「何ですか!」
村上「昨日、酒井と愛・地球博に…」
ゴス「二人で行ったんですか!」
村上「行こうとして、途中で酒井が“やめましょう”と。
“悔しい”って言うんだよ」
ゴス「悔しい??」
村上「俺は行こうって言ったんだけどね。“すごいものもいっぱいあるんだぜ”って。
そしたら酒井が言ったのよ」
ゴス「ほお!」
村上「【俺、すげーもん!】」
会場大爆笑&拍手大喝采。
安岡「“地球博”対“俺”ですか!(笑)」
#これが打合せた内容でもすごいし、アドリブでリーダーが考えたのなら天才だと思う…。
そんな話をしていると、ステージ上部に謎のサングラス&白衣の二人が
白布をかぶせた謎の物体を従えて登場。
二人が白布を取ると現れたのは、謎の“愛の伝道師”酒井…じゃなくてLOVE MACHINEさま!
♪LOVE MACHINE
イントロが始まった瞬間に「ぼとっ」。
バックステージからは見づらかったのですが、どうやら鎧が落ちたようです。
邪魔にならぬよう、すぐにメンバーの一人(リーダー?)がそれをステージサイドに
蹴飛ばしていました。
リードを歌うLOVE MACHINEさまに後ろから恐る恐るタッチしようとするメンバー、
触られそうになる瞬間に睨むLOVE MACHINEさまの動きがコミカル。
この曲でもステージ上部のギター・ベース陣は大活躍していました。
ドライアイスを噴射しまくるLOVE MACHINEさまですが、その程度では会場の温度は下がりません。
暑いし熱いし、もう大変。
村上「酒井雄二…じゃなくてLOVE MACHINE!」
ギター・ベース陣も飛び跳ねています。
最後に金テープを発射!(軌道が微妙に左に流れていました…)
曲が終わるとステージ上部に上がり、ドライアイスがたかれる中、ガッツポーズを決めて
去ってゆきました。
#今回は横綱の土俵入りではありませんでした。(大阪城ホール参照)
安岡「…何だったんでしょう?」
北山「というか、誰だ?」
村上「…似てたけどね」
黒沢「似てたね」
そうこうしている間に酒井さんが小走りに戻ってきます。
安岡「どこ行ってたの?」
酒井「ちょっと、後ろのほうで。ええ」
村上「お前、“話しかけてくれるな”みたいな顔してんな(笑)」
酒井さん、非常にお疲れのご様子。
でもメンバーは「どうやら“違う”みたいですよ?」
ああ、そういうことになっているのですね。笑。
村上「僕らのツアーの応援…に来てくれたのかどうかはわからないけれど(笑)
LOVE MACHINEさんも来てくれました」
と、別人であることを無理やり強調していました。
そんなこんなで後半戦が始まりましたが。
衣装も変えて、今度は目の醒めるようなショッキングピンクです。
しかし
村上「あのあたり(と二階席あたりを指して)に、まだ前半の衣装と同じのを
着た人がいるね」
安岡「えー? 本当にいるんですか??」
メンバー、半分本気で探しているようでした…。(いません)
今までの10年を振り返って五人が語り始めます。
希望を持って船出した日から、決してここまでは平坦な道ばかりではなかった。
悩んだこともあった。
けれど今振り返れば、遠回りだと思えた道でさえ、どれもここに来るまでに
必要なものだった、と。
ここまでやってこられたのは、デビューしたときにメンバーと、
そして自分たちのライブを見に来てくれたお客さん一人一人と交わした約束があったから。
この五人で、この歌を歌い続けること。
♪Promise-a cappella-
こういう前置きをされると、さらにぐっとくるんですよね。
黒沢さんの声の押さえが効かなくなりつつあったのがちょっと心配でしたが、
うまくセーブしていたようです。
背中でも魅せる五人。素晴らしい。
♪あたらしい世界
この曲を聴くとついつい歌詞をチェックしてしまうのですが(紀南文化会館参照)
今回は問題なかったです。(失礼なチェック…)
リードだけでなく、コーラス部分のメロディーも甘くていいですね。
♪東京スヰート
あ、北山さんの声もしんどそう。
それでも聴かせるところは聴かせるのが彼ら。
五人それぞれの声が混じり合い、溶け合い、ゴスペラーズにしか表現できない世界を
作り出していました。
CD収録部分が終わってからの「I don't wanna sleep♪」というコーラス中、
「sleep」が私の中で何故か「sheep」に変換され、頭の中でヒツジが飛び回っていました…。
#どんなレポートだ。
歌い終わってゴスメンバー退場。
会場の拍手は止まず。
時間がなかったのか、いつもなら少しじらしてから再登場するリーダーが、
バックステージ側の階段を昇ってすぐに飛び出してきました。
リーダーごちょごちょと一人芝居。
「まだやっていい?」「やろうよ、今日はアリーナ公演千秋楽なんだしさ」
その後、名古屋弁を混ぜた小芝居をしたかったらしいのですが
あまり詳しくないらしく、途中で他地方の言葉になっていたみたいです。
「無駄に引っ張っているのは、ネタがないからです」と自ら告白。会場笑。
「行くか!」「行っていいか!」
他のメンバーもタオル片手に飛び出してきます。
♪FIVE KEYS
バックステージから見た、アリーナ始め会場全体が飛び跳ねている姿は圧巻。
こういうのを毎回メンバーは見ているんですね。新鮮な感動。
歌いながらメンバーがタオルを会場に投げていました。
バックステージを煽っていた北山さんがステージ前方にジャンプ!
下にいた須藤さんの上を飛び越えていき、会場から黄色い歓声をもらっていました。
みんな大暴れしていたように見えたのですが、あまり汗をかいていませんでした。
といっても安岡さんは除く。この人だけはジャケットが背中に若干張り付いていました。
黒沢さんも汗がにじんでいましたが、さすがに安岡さんほどではありません。
メンバー、手を振りながら退場。
会場全体が拍手で送ります。
アリーナ席、一般席の拍手がすべてステージ、つまりはバックステージ側に。
こんな拍手を浴びていたら気持ちいいだろうな、とメンバーになったような気分に浸れました。
そしてアンコールを求める手拍子。
会場の半分ぐらいは展開を把握していて、会場の真ん中あたりを向いていました。
しばしの時間の後。
♪星屑の街
「えっ?どこ?」 状況を理解できない人たちが闇の中でメンバーを探していました。
いや、ステージではなくて…。
アリーナ席の中央付近、特設ステージにライトが当たると歓声。
さらにツーコーラス目のサビからメンバーが会場側を向くと大歓声。
相変わらず村上・黒沢両氏の調子が出ていない…のかと思いきや、
最後のサビ部分では安岡さんのリード部分を黒沢さんの声が若干食っていました。
ま、大丈夫でしょう。
歌い終わり、頭を下げるメンバーたち。
会場のライトが落とされ、彼らは通路を歩いてステージへ移動します。
♪侍ゴスペラーズ
ちょっとしたハプニング発生。
「Come on!Bass北山陽一!」
ここで北山さんが思いっきり高速ターン。そのとき、銀色のものがふっ飛びました。
黒いステージ上を見ると、あれは音叉ではないですか。
その後も北山さんは近くをうろうろしていたのですが、音叉の存在に気づきません。
飛ばしたことさえ気づいていない様子。
さあ北山さん、どうするの?どうするの?
♪Atlas
メンバーの声がますます厳しそう。リーダーの高音は殆ど出ていません。
酒井さんもバテバテ、黒沢さんのファルセットもいっぱいいっぱいです。
これだと曲の最後の高音部分はかなり心配だと思っていたのですが…
普段はファルセットで歌っている部分、ご本人も厳しいと判断したからでしょうか。
なんと黒沢さんはファルセットを使わず、地声のハイトーンボイスで普通に
クリアしてしまいました…。
な、何ですかこの人? 本当に男性ですか??? これにはかなり驚きました。
バンドメンバーを一人一人紹介。
須藤さんの時には、北山さんと二人してボーリングの真似をしていました。
全員紹介すると正面向いてご挨拶。そしてバックステージ側にご挨拶。
このとき、アリーナ側へのチャメでしょうか、須藤さんはお尻ペンペンをしていたみたいです。
バンドメンバーが退場し、最後にゴスメンバーからひとことずつ。
あまりにも暑かったのか、酒井さんは途中でタオルに水差しの水をぶちまけて(結構垂れていた…)
汗を拭いていました。
北山「最初に安岡が、喉には湿気が必要と言っていました。
僕は普段はあまり汗をかかないんですが、今日は汗をかきました。暑いです。
楽しかったです」
安岡「ここまでやってこられたのは、応援してくれた一人一人のおかげだと思っています。
一人ひとりの、一つ一つの拍手に感謝したいと思います」
酒井「えー、LOVE MACHINEは甲冑が取れるとスピードが20パーセント増しに
なるということがわかりました」
会場爆笑。
そこで酒井さん、拾い上げたLOVE MACHINEさまの残骸(肩部分?)を拾い上げ、
汗を拭いて会場に投げました。黄色い歓声。
#拾った人はどうしたのだろう?素朴な疑問。
#そのまま置いておいたら、下手したらカビ(以下省略)
酒井「僕は昨日サッカーの試合を見に行って熱くなってきましたが、
今日はそれ以上に熱かったと思います。
熱くしてくれちゃってこのヤロウ!」
ちなみにこのときの、背中で見る汗かき度数。
北山・村上両氏はさらっとしたものです。黒沢さんももう乾いた様子。
安岡さんはジャケット背中面積の三分の一ぐらいが汗で濡れていました。
酒井さんは…背中の三分の二ほどがびっしょり。
地元ということもあってか、かなりエキサイトしたのでしょうか。
会場からも「酒井さーん♪」「酒井さーん」と声援。
次にしゃべる黒沢さんが「今しゃべるから、ちょっと待っとってちょ♪」(名古屋弁?)と
言って会場を笑わせていました。
黒沢「初めてこのステージに立ったときには、大きさに圧倒されていました。
今立っても大きいことに変わりはないんですが。
こんな大きなステージに立たせてもらって、本当によかったのかなあと。
よかったのかどうなのかというのは、今後考えたいと思います(笑)」
※こういう大きな会場のステージに胸を張って立てる歌手でいられるように
今後も頑張ります、という意味で言ったものと思われます。
遠まわしな言い方でしたけどね。
村上「名古屋弁わからなくて、ネタ持っていなくて困りました(笑)」会場爆笑。
「(小芝居の)途中で博多弁になってたよね」と酒井さんにツッこまれるリーダー。
村上「ネタはちゃんと持ってやるべきだと思いました(笑)
今回は和歌山県の田辺とか(もう一箇所言っていましたが忘れました…)、
普段行っていない地方の会場と、こういう大きなステージに立たせていただきました。
またこんな大きな会場にも帰ってきたいです!」
会場からは割れんばかりの拍手が送られました。
さて、そろそろ最終曲の準備。
北山さんは後ろを向いてジャケットのポケットから…って。
「あれ?音叉は?」という仕草。ようやく気づいたみたいです。
しばらくジャケットの胸ポケットを探っていましたが、当然見つけられず。
北山さんは佐藤五魚さんの後ろの方に歩み寄り、予備に置いていた音叉を持ってきました。
なるほど、こんな所に予備も置いているのですね。
村上「さあ、最後は勢いのあるヤツ行きましょう!」
♪いろは
五人とも声復活! パワー復活!
このライブの集大成、まさにそんな感じの、勢いのあるパフォーマンスでした。
「ABCDEFG!」
終わった瞬間の静寂、そしてその後、会場全体から波のように押し寄せてくる拍手が
バックステージまで心地よく届きました。
「GG!」
「GGG!」
(バックステージを向いて)「GGGG!」
(正面に戻って)【G10!】
ゴス「どうもありがとう!」
酒井「名古屋最高! また帰ってきます!」
ステージに音叉を落としたまま、ゴスペラーズは大きな拍手に送られて帰っていきました。
バックステージは基本的には後姿。
ですが、限りなくゴスメンバーやにバンドメンバーに近い席。
座席が変われば視点も変わる面白さと、バックステージの客も蔑ろにしない
ゴスメンバーやバンドメンバーの心配り、そして、後姿だけでも充分に客を満足させる
ゴスペラーズの歌やパフォーマンスの力に感動した三時間でした。
バックステージだからといって侮るなかれ! むしろおいしいかもしれません。
以上、玉川さんレポ…じゃなくて、名古屋(ミーハー)レポートでした。