〜ライブレポート〜

 

<POP ASIA 2004> 2004年11月12日 大阪厚生年金会館



「文化庁舞台芸術国際フェスティバル」の一環として行われたイベント。
この日は「Voice of ASIA」と題して韓国の女性アーティストのオム・ジョンファ、
香港の人気アーティストのイーキン・チェン、日本からはゴスペラーズが出演。
セクシーなオム・ジョンファ、パワフルなイーキン・チェンのステージの後に
ゴスペラーズが登場。
なお、トークの順番は曖昧です。ごめんなさい。


暗いステージ上で「星屑の街」をモチーフにした音楽が流れ始めます。
(ドラマ「天才柳沢教授の生活」で流れていた「大丈夫〜♪」の部分を
 アレンジした曲のような音楽です)
そこに安岡さんの甘い声が。
「大丈夫〜♪」
会場は一斉に立ち上がります。


♪星屑の街
 最後の安岡さんのリード部分のみです。
 ステージは明るくなりましたがメンバーは出てこず。
 お馴染みのバンドメンバー、DJバリ“K”〜んさんや佐々木真里さん、
 妹尾武さんらを照らし出します。
 普段よりゆったりとした、甘い曲調の「星屑の街」が会場に響きます。

次の曲が流れ始めてステージ袖からメンバーが登場。
黒いスーツに赤いポケットチーフ、白いシャツでばっちり決めています。
壮大な音楽が流れ始めて会場歓声。このイントロは…?

♪砂時計
 この曲が歌われる時期になると冬を感じますね。
 途中、安岡さんのリード部分の声がまったく聴こえなかったり、
 リーダーの声が少々消えてしまっていたりする部分があって心配したのですが
 特に問題はなかった様子。
 曲の最後、リードの黒沢さんが熱くシャウト気味に締めました。
 CDでは聴けない、ライブならではのバージョンです。
 最後の一瞬にターンを決めるあたり、さすが北山先生。

「こんばんは!ゴスペラーズでぇす!」
会場からは割れんばかりの拍手が飛びます。
村上「大阪の会場でやるのはこの前のツアーの09月11日、12日だったかな…
   忘れました!(笑)」
会場笑。
ちなみにリーダーの言ったとおりで合っています。
とにかく二ヶ月ぶりです。
村上「このPOP ASIA2004は、文化庁…芸術……」
ゴス「…?」
村上「…なんとかかんとかの一環でですね、ゴメンナサイ(笑)
   09月から始まって、今日が最終日!」
ほう、と会場からは感嘆の声。
村上「…という事を、僕も昨日初めて知りました!(笑)」
ちなみに「文化庁舞台芸術国際フェスティバル」が正式名称です。
メンバーは舞台袖から、それまでに出演したアーティストのステージを
見ていたのだとか。
村上「イーキン・チェンさんなんかすごいですね。立ち方が。
   あれ、横から見たらわかるんですけど前傾なんですよ」
と言って、渋い表情を作って前のめりに立つリーダー。
会場爆笑です。
オム・ジョンファのダンスもリーダーは気に入った様子。
村上「あれいいね、あれ」
と言って真似したのは、両腕をだらりとたらして身体をぶるぶるっと揺らすダンス。
#実際のダンスでは腕はたらしていなかった気が…。
「ああ、あれですか(笑)」と言って安岡さんもぶるぶるっ。
そして五人揃ってぶるぶるっ。会場大爆笑。
村上「俺さ、あれ見て“使えるっ!”って思ってさ」
安岡「な、何に使うんですか!(笑)」
と言って歌いながらぶるぶるっとやり始めます。会場大笑い。
村上「違うよ、トークにだよぉ!(笑)」
安岡「びっくりした! 今度のツアーとかで使ったらどうしようと思って(笑)」
そう言って安岡さん、「ミモザ〜♪」と歌いながらぶるぶるダンスをしておりました。
それはちょっと嫌かも…。
さて、そろそろ次の曲に。
村上「今歌った“砂時計”をはじめとする懐かしい曲、あたらしい曲、
   それからアレンジが変わって生まれ変わった曲。
   盛りだくさんでお届けしますので最後まで楽しんでください」
あたらしい曲、と聴いた瞬間に次の曲を察知した客席からは拍手が起きました。

♪ミモザ
 イントロと同時に会場に大歓声が起きました。
 低音も高音も絶好調の黒沢さん。投げキッスが四回も飛び出しました。
 「運命を迎えに」と腕を差し伸べた様子が最高にカッコよく…。
 爽やかなコーラスとは対照的に、フェイクが熱いのが印象的でした。
♪約束の季節
 やはり爽やか。
 リードボーカルだけでなく、その下をハモっているメンバーにまで
 ちゃんとライトを当ててくれていることにゴスマニア的には感動してしまいました。
 「虹を♪」のところで黒沢さんが少々苦しそうだったのですが、
 その直後の高音はちゃんと地声で出していました。さすがです。
 最後の、五人で歌い継ぐ「LaLaLa〜♪」は何度聴いてもカッコイイですね。

さて、12月21日にはゴスペラーズデビュー10周年です。
新旧の曲の中から、ファンの皆さんに選んでいただいた曲を集めて
ベスト盤が発売されます、という話に会場拍手。
このアルバムの話に参りましょう。
村上「どうですか?酒井。
   …お前今日は葉加瀬太郎さんみたいだなー(笑)」
そういえば今日は髪を下ろしている酒井さん。似ているのかな?
言われて無理やりそれっぽい雰囲気を作っていました。
「そう言えばさあ」とリーダーが話し始めて話は横道へ。
村上「俺と葉加瀬太郎さんは実は小学校が一緒なんだよ」
そういえばリーダーも葉加瀬さんも大阪出身です。
村上「で、会ったときに“そうなんですよー”って話してたら、
   この前テレビに葉加瀬さんが出ててテレビで言ったの!」
安岡「リーダーと葉加瀬さんがたまたま小学校同じだと」
村上「“俺や俺や!俺のこと言うてるで!”って(笑)」
リーダーすっかり関西弁で大はしゃぎです。
が、話逸れてますよ。
元に戻りましてアルバムの話。
酒井「このアルバムはですね、僕たちの歌い方とか、曲調とか、見た目とかの変化が
   非常にわかりやすく出ていると思います(笑)」
見た目の話をしたときにメンバーがちょっとコケていました。笑。
北山さんはこのアルバムのマスタリング(音の補正、調整等の作業)に参加したので、
「曲が生まれ変わる瞬間に立ち会えて感動しました」とのこと。
村上「黒沢。俺らが歌い始めたところからここまで来たわけじゃない。
   やってきてよかったな」
黒沢さんも笑顔で頷いておりました。
安岡「二人でやりだして何年ですか?」
黒沢「十…五年とか十六年とか?それぐらいかな?」
安岡「人生半分ですね!」
おー、と会場からは拍手が起きました。
黒沢「次に歌うのは、これからもずっと長く歌っていきたい。そんな曲です」

♪永遠に
 やはり色褪せない名曲。
 作曲者の妹尾武さんがキーボードを弾いているあたりがなかなか豪華。
 ですが、あれ?ワンコーラスだけで終わってしまいました。
 そのままメドレー調で次の曲へ…。
♪新大阪(Band Arrange)
 オケ付きで披露されたのは初めてではないでしょうか。
 「告白(soul tempo)」のごとく、雰囲気も新たになっていました。
 演奏がある分ソロが多く、ゴスペラーズfeaturing村上てつや、という感じ。
 ソウルフルでかなりカッコよく生まれ変わっておりました。

次の曲のイントロが流れ始めています。
村上「ベスト盤投票で堂々一位に輝いたのがこの曲です!」

♪東京スヰート
 シングルカップリング曲とはいえ、かなりゴージャス。聴けば聴くほど名曲です。
 五人とも声は絶好調。
 中でも黒沢さんが全身を使って歌い上げていたのが印象的でした。

これで全曲終了。
「ゴスペラーズでした! どうもありがとう!」



これでライブそのものが終了しました。
最後に出演アーティスト全員がステージに上がります。
司会者がいるライブではなかったので、ここで海外アーティストの通訳をしたのは
なんと北山さん。
北山さんが通訳している間、安岡さんが通訳をしているふりだけして
チャメっていました。
そして楽屋での裏話。
安岡「僕はイーキン・チェンさんと一緒に楽屋で“ハイティーン・ブギ”を
   歌っていました(笑)」
「ハイティーン・ブギ」とは安岡さんが少年時代になりたかった(少々意味不明)
近藤真彦さんの曲ですね。
#ここで会場の笑い声にかき消されて聴こえにくかったのですが、
#イーキン・チェンさんは誤って「ハイティーン・ムリ♪」と覚えていた、という
#話が披露されていたようでした。
#聴き違いだったらごめんなさい。
会場からは「歌ってー!」という声が。
安岡「いや、“ハイティーン・ブギ♪”ってところだけなんだけどね」
酒井「それこそ“ムリ”だって(笑)」
オム・ジョンファさんの番になって北山さんはそちらに移動。
しかし少々接近しすぎではないですか?
「北山が通訳するから」というリーダーの説明を聴いていた彼女が
北山さんを振り返って、あまりの近さに二人ともどっきりという場面がありました。
#わざとじゃないですよね…?
他アーティストの挨拶の通訳が終わり、北山さんお役御免。
次はゴスペラーズの挨拶です。
村上「じゃあ黒沢」
黒沢「This live is...」
村上「お前はしゃべれるだろっ!」
ナイスボケ! メンバーも会場も大爆笑です。
では、日本語でご挨拶を。
黒沢「えー、今日は文化庁むにゅむにゅむにゅむにゅの…(笑)」
やっぱり覚えきっていないメンバーたち。顔を見合わせて笑って誤魔化します。
酒井「30歳越えてるんだからさ、そういうのちゃんとしような!(笑)」
とにかく、こういう舞台でアジアのアーティストと共演できてよかったです、と
挨拶して黒沢さんは下がりました。
と、なぜか歩み出てきた安岡さん。黒沢さんを指しながら
安岡「えー、“私はこのライブで…”」
黒沢「今の日本語だよっ!(笑)」
北山「通訳すんなよっ!(笑)」
メンバーから総ツッコミが入り、最後の最後に会場も大ウケ。
アーティスト同士のセッションはなかったものの、和やかなうちにライブが終わりました。