〜ライブレポート〜
<ゴスペラーズ坂ツアー06〜07“セルゲイ”> 2007年06月07日 大阪城ホール
この日のライブの模様はBSにて放送とのことですし、
内容はほぼ武道館と変わりませんので、ざっくりとレポートします。
ご了承ください。
照明が落とされ、セルゲイ氏からの手紙がステージに映し出されると
場内からは歓声が起きます。
余談ですが、ステージ上に門があったのは、ゴスペラーズたちが
セルゲイ伯爵の館に招かれた、という設定だということを後に知りました。(遅い)
♪Let it go
一曲目から会場ノリノリ。
人をひきつける力のある曲ですね。
サビ部分の振りを一緒にやっている人が多かったです。
何となく、丁寧に歌われているような感を受けました。
♪Love has the power
CDではあまり聴こえない、安岡さんの低音ハモリがよく響いていました。
「power!」や「you&I♪」はやはり一緒にやっている人が多く見受けられました。
CDにも収録されているKirk Franklinの台詞「Japan!キコエルカ!」に歓声。
黒沢「みんなに会いに♪」
ゴス「みんなに会いに♪」
黒沢「みんなに会いに♪」
ゴス「みんなに会いに♪」
黒沢「あなたに会いに♪」
といったフレーズを混ぜ、会場を沸かせていました。
♪Love Light
軽くステップを踏みながらのダンス。
陣形が何気にフォークダンスっぽく見えました。
そしてやはり安岡さんを見ているとセクシーダンスに見えて…。
「改めましてこんばんは!」
「ゴスペラーズでぇす!」
会場歓声。
村上「今日はカメラが入っています」
13台ものカメラが入っているとのこと。
ステージサイドのスクリーン用かと思ったら
村上「今日の模様は後日、NHK BSで放送される【らしい】です(笑)」
結局放映されないかも〜などと、軽く笑いを取っていました。
「10台は安岡を映してたりしてね(笑)」
カメラマンがゴスメンバーの場合は、そういうこともありえそうな気がしますが。笑。
とにもかくにも千秋楽です。
村上「僕らよりも、お客さんの千秋楽に掛ける意気込みの方がすごい気が
するんですが(笑)」
酒井「客席から熱風が吹いております!」
と言いながら酒井さん、ジャケットをハタハタ。会場笑。
お客さんの方の熱気がすごくて、リーダーは少々プレッシャーに押され気味の様子。
村上「もう、まな板の上の鯉ですね。
『や、やるっきゃない!』みたいな(笑)」
お客さんに料理されてどうするんですか、リーダー。
そんなところで、次の曲へ。
スタンバイするのに、酒井さんはおどけて、客席からの風に押されるような真似。
最後までMCのときの立ち位置にいたリーダーも、熱風に吹き飛ばされるような
真似をして歌う位置につきました。
♪Street Corner Symphony
ベンチを囲んでのアカペラ。
学生時代のゴスペラーズも、こんな感じで歌っていたのでしょうか。
♪侍ゴスペラーズ
バリ“K”〜んさんのターンテーブルとの競演。
今回は歌詞の間違いもなく、すんなり聴けました。
#武道館では酒井さんの歌詞が…。
♪パスワード
ライブ64本目にしてようやく「LOVEU!」の振りが観客に馴染んできた様子。
シングル曲ですから、もっとライブで披露して浸透させてもいいのかも
しれないですね。
ここでDJバリ“K”〜んさんの紹介。
デビューして間もない頃に知り合い、ゴスペラーズの歌とバリさんの
ターンテーブルだけでライブハウス等を回ったという、過去の話がされます。
そんな頃から思うと、まさに夢の舞台のアリーナ公演。
「ところで、今日ゴスペラーズのライブ初めてって人どれぐらいいます?」
メンバーの呼びかけに、それなりの人数が手を挙げています。
村上「結構いるね」
安岡「どうもはじめまして、ゴスペラーズです」
会場笑。
安岡「初めて生で見てどうですか?」
観客拍手。
安岡「何?思ったより緑?」
酒井「そのまんまやっ! 見たまんま!」
衣装の話?? 会場爆笑。
村上「思ったよりしゃべると思われているかもしれませんけれど、
これからまだ一時間しゃべります!(笑)」
安岡「トークライブへようこそ!(笑)」
会場爆笑。
村上「今日の様子をNHKで放送されたら、トークだけ、とか(笑)」
酒井「ゴスペラーズトークライブ?(笑)」
カメラが回っているのでメンバーも嬉しいみたいです。
村上「俺、子どもの頃にラジコン大会っていうのがあって、
結果は大したことなかったんだけどちょっとテレビに映ったことあるよ。
酒井ない?そういうの」
酒井「俺はねー、通ってた小学校が合併とかでマンモス小学校になって。
テレビ局が取材に来たことがあったんですよ。
下校のときに、校門から出てくる子どもを『まだまだ出てきまーす!』
みたいに映してたんですね。
で、一度校門を出た酒井少年は、秘密の抜け道を使ってもう一回学校に
潜入して、もう一回カメラの前を通ったっていう」
会場笑。
酒井「ちなみに俺が映ったシーンは全カットされてました!」
会場大爆笑でした。
トークライブはまだまだ続きそうな気配ですが、いいかげん歌に行きましょう。
安岡「さて、この辺で、ン雰囲気を変えてですね」
酒井「ウフン囲気?」
会場爆笑。
村上「安岡…(笑)」
噛んだのをしっかり拾われました。
気に入ったらしく、酒井さんは「ウフン囲気♪」と女性が科を作る真似。
歌の体制に入りましたが、最後にひとこと。
安岡「僕、酒井さんのこういうキャラ(女性キャラのことか)
初めて見たかもしれない(笑)」
歌う直前に、とっても嬉しそうに言った安岡さんの言葉が印象的でした…。
♪Platinum Kiss
ウフン囲気変わりすぎです。
毎回書いていますが、やはり黒沢・村上両氏の絡みが素晴らしいです。
その点といい、歌の厚みといい、パーフェクトでした。
♪永遠に
最初の方の、黒沢さんが一人で歌っている部分では他のメンバーは
ステージに腰掛けて自分の存在を消しています。
目立つところは思いっきり目立つ、存在を消すところは消す。
今回のツアーは特にそういうメリハリが感じられました。
♪Prisoner of love
リーダーの声の伸びがよく、まさに泣かせの一曲となりました。
「prisoner of love」=愛の虜。なんともニクいタイトルです。
ゴスメンバー退場。
バンドメンバーの演奏が一曲入ります。
その曲の最後のほうが変化していき、だんだんと聴こえてきたサウンドは…
♪The Ruler
何度聴いても不可思議なメロディーです。
千秋楽もやっぱり拡声器だし。
微妙に乗りにくい曲だとは思うのですが、さすが千秋楽、観客も楽しそうでした。
♪Slow Luv
絶対にCDよりもライブ、という曲。
途中で「このまま『Real tight』にでも行ってしまうのでは?」と思うほど
熱くなるのはライブならではのアレンジです。
酒井「お待ちかね、これに着替えてきましたー!」
メンバー衣装に会場歓声です。
酒井「ね、豹柄ですよ。すごいですね」
安岡「別に僕たち、普段からこういう服を着ているわけじゃないですけどね(笑)」
そりゃまあ、ステージ衣装だからこそですよね。
酒井「他にこういう服を着られる仕事ってありますかね?」
村上「ある筋の仕事ね」
会場笑。
酒井「ライブで言えないネタの引き出しをいっぱい持ってますね〜」
確かに。会場爆笑。
北山「こういうのってさ、豹の生態とか調べる人が着てるんじゃない?」
安岡「えっ、擬態ですか?」
黒沢「ギャーッ!」←豹が前足で引っ掻く真似。ですがネコに見えなくも…。
村上「それホント?(半笑)」
北山「ウソウソ(笑)」
当たり前です。
酒井「ちょっと待ってください!
それだったらモーモーパジャマは牛に会うための衣装ってことに
なるじゃないですか!」
会場爆笑。
安岡「え、そしたらトトロのパジャマを着てたらトトロに会えるんですか!?(笑)」
村上「綺麗な心を持ってたら見えるんだよ(笑)」
会場笑。
黒沢「まあ、こういう服を着たからといって、ゴスペラーズに会えるとは
限りません!(笑)」
何となく、トトロパジャマを着ている安岡さんの姿を見てみたい気がしないでも…。
またトークライブの様相を呈していますが、次の曲に行きましょう。
安岡さんがナビゲート。
「語りかけるように、目の前の人に対して歌う」ということをテーマに、
ゴスペラーズの愛の歌を。
♪Simple Words
シングル曲ではないので目立ちませんが名曲ですね。
やはり安岡・黒沢のツインリードが新鮮。
とっても感動的な愛の歌ですが、衣装は豹柄です…。
♪ひとり
アカペラになっても歌の力は衰えません。
とっても感動的な愛の歌ですが、それでも衣装は豹柄です…。
♪ミモザ
サビの振りがどうにも宗教っぽく見えて仕方ないのですが、
歌は素晴らしかったので気にしないことにしましょう。
とっても感動的な愛の歌ですが、やっぱり衣装は豹柄です…。
ここで、普通のホールでは歌っていなかった曲、「Lean on me」のために
三人のゲストシンガーを呼び込みます。
♪Lean on me
スケールといい迫力といい、他の追随を許さないほどの存在感のある曲。
五人の声の特長もうまく生かされており、なんとも感動的な仕上がりでした。
途中で「前後左右の人と挨拶を」というのは武道館と変わらず。
村上「挨拶したり、握手したり、抱きついたり…」
いや、最後のは拙いでしょう。
「いい男がいる抱きついちゃえ♪」「何すんのよアタシの彼よ♪」
曲に合わせてそんな歌も披露するリーダーでした。
もちろんなりきりも忘れていません。
会場を三パートに分け、みんなで大合唱。
これぞゴスペル、といったところでしょうか。
三人のゲストシンガーと、それぞれの活動をもう一度紹介。
拍手に送られて三人は去っていきます。
村上「今の曲で、皆さんの心は澄み切って真っ白な状態だと思います」
観客「…♪」←既にわかっているらしい
村上「ここに、我々が今から色をつけます」
会場歓声。
村上「カメラさん、ちょっとここ映してくれます?」
リーダーが指したのは、自分のサングラス。両側のレンズの間の部分です。
村上「こっち向いたほうがいい?」
黒沢「大丈夫大丈夫」
スクリーンに映されたのは金色の…
村上「チーターだと思ってて、昨日よく見たらライオンだった(笑)」
間違いすぎです。
村上「今から我々が、ケモノのように!」
観客「イエーイ!」
村上「もっと言わせて! 今から我々が、ケダモノのように!」
観客「イエーーイ!」
村上「皆さんの魂に、強烈な色をつけます! 忘れられない夜にするぜ」
おおー。会場拍手。
村上「あ、二枚目声でやろう(笑)
(二枚目声で)忘れられない夜にしてやるぜ!」
会場大喝采(&大爆笑?)。
♪熱帯夜
「Hey!」や「BabyBaby!」は会場全体でやっていました。
G10ダンスが健在なのは個人的にいただけませんでしたが、まあそれはそれで。
ステージ上に噴煙の柱が上がるので、メンバーの姿が見えなくなったりも
しましたが、まあそれもそれで。
♪狂詩曲
リードの黒沢・村上両氏も熱いのですが、この日はバックボーカルの
三人の声が特に熱くて迫力がありました。
場内全体で腕を押し上げる振りをやっている様子は圧巻。
♪SAYONARA
「Breakin' My Heart!」で始まり、一気に雰囲気(NOT ウフン囲気)を変えます。
ゴスメンバーもバンドメンバーもカッコいいナンバー。
「甘いキスを♪」のときに何気なくスクリーンを見たら、安岡さんがどアップで
投げキッスをしていました…。
最後、リーダーが背を向けての「さよなら、さよなら…」が切ない。
村上「黒沢、『さよなら』って悲しい言葉だよな…」
黒沢「そうかな。さよならがあるから、またはじまりがあるんじゃないかな」
♪終わらない世界
ここからはもうお祭り騒ぎ。
G10バージョンですから踊らなきゃしょうがない。
「Fly to sky♪」はもう御馴染みです。
♪FIVE KEYS
昨年のSOUL POWERヴァージョンですね。
軽快な感じの音ですが、やっぱり飛んだり跳ねたり、曲に合わせて踊ったりと忙しく、
また楽しい曲でした。
村上「皆様Say Yeah!」
観客「Yeah!」
村上「Say Yeah!」
観客「Yeah!」
村上「男子Say Oh−!」(←低め?)
男性「Oh−!(笑)」
まあ、このあたりのお遊びはよくあることで。
村上「二階Say キャーキャーキャー!」
二階「キャーキャーキャー!」
帰ってきた声にメンバーの方がちょっとビビッていました。
村上「大阪城ホールの関係者に怒られてしまう♪
『ゴスペラーズのライブで、何がキャーキャーキャーだ』♪」(←歌っぽく)
会場爆笑。
村上「アリーナSay キャーキャーキャーキャーキャー!」
アリーナ「キャーキャーキャーキャーキャー!」
…激しくやかましい声に、メンバー少々引き気味でした。笑。
そのままのノリで、最後の曲に突入です。
【ひとつになるのさ!】
♪一筋の軌跡
この曲では場内の照明がすべて点灯されます。
ステージと観客席の境目のない、まさに「ひとつになるのさ」な雰囲気の大阪城ホール。
リーダーとギターの玉川さんは足を横に上げてのダンス。
北山さんも踊りまくっています。
そしてベースの須藤さん、武道館に引き続き、ラインダンス張りに
足を上げてのダンスを披露していました。(疲れないのでしょうか??)
大盛り上がりの中、歌い終えてゴスメンバーは去ってゆきました。
曲が終了し、バンドメンバーも退場。
アンコールの手拍子を続けていると、メンバーが再登場します。
♪ハリケーン
軽快なテンポで始まったこの曲に、会場大喜び。
しかし、何か雰囲気が違います。
よーく見ると…あれは!
カメラもアップでスクリーンに映し出します。
さ、酒井さんがリーゼントですっ! 場内大爆笑。
ゴスペラーズファンの間でもすっかり浸透したこの曲、ちゃっかり白い手袋を
用意している観客もいたりして、みんな一緒に踊っていました。
曲が終わって酒井さんはひそかに退場。
安岡「いやあ、すごかったですね!
酒井さん、気が付くと毛がついていました!」
会場爆笑。
村上「安岡!今の上手かった!」
メンバーも大喜びでした。
この後酒井さんは髪形を直して戻ってきていました。
この曲を歌うに当たり、リーダーはマーチンさんに許可を取っていたそうです。
「『ゴスペラーズらしく、思いっきり歌ってこい』って返事をもらいました」
これには観客も拍手を送りました。
さて、今後の予定です。
村上「今年もSOUL POWERやります。大阪は08月10日前後です」
観客「11日ー!」
村上「詳しい日程は近くの席の人の聴いてください(笑)」
実はリーダー、前日の大阪公演で誤って「12日」と連呼してしまったのだとか。
それもあってこの日は詳細を言うのを避けたのでは?というのが、
前日も参加された方の予想でした。
村上「それに先立って、エナメル・ブラザーズのデビューシングルも発売されます。
これも07月頃発売です」
黒沢「大雑把だね(笑)」
観客「11日ー!」
さすがゴスマニア集団、観客はむちゃくちゃ詳しいです。
村上「前回の大阪のSOUL POWERで登場したJAYE & SILKYさん、今回は東京だけなんですが」
観客「えーっ!」←遠慮がない。
村上「酒井がそのJAYEさんに詞を書いた曲ももうすぐ発売されるんだよね。いつ?」
酒井「えーと、じゃあ、皆さんの想像に任せるってことで(笑)」
宣伝になっていませんが、補足すると07月20日発売のJaye公山シングル
「TRUE LOVE」中「よりそうように」の話のようです。
さて、セルゲイツアー千秋楽もいよいよ大詰めです。
村上「ここまで支えてくれたバンドメンバーやスタッフ、今まで来てくれたお客さん、
来られなかったファンの方、それから今日来てくださっている皆さんに
感謝の気持ちを込めて歌いたいと思います」
♪陽のあたる坂道
ファンひとりひとりに宛てて歌われた気がして、個人的に最も感動した曲でした。
彼らはこれからも「ゴスペラーズ坂」と自ら名づけた大きな坂道をひたむきに
登って行くのでしょう。
自分も立ち止まっていられない。
そう思わせてくれる、元気をくれた歌声でした。
演奏を終えてバンドメンバーがステージ上部の門の前に集まります。
会場からの拍手に送られて、彼らは退場していきました。
ゴスメンバーから最後の挨拶。
リーダーは初心に戻ったようで「もっと歌いたいという気持ちになれました」と
挨拶。
安岡さんはとにかく楽しかったようです。
「ありがとうございました! 安岡デ優でした!」←噛んだ。
一瞬スルーされそうになったのですが、会場のくすくす笑いが爆発。
両手を挙げてガッツポーズしていた安岡さん、そのまま座り込んで土下座状態。
北山さんに背中を叩かれ、慰められていました。
最後の最後までさすが安岡氏。
「今の安岡はおいしかったですね(笑)」とは次の酒井さん。
さて、「公私混同は自覚しております!」と携帯を取り出し、ステージ上から記念撮影。
さらには記念動画を撮影して去っていきました。 …あのー、挨拶は??
なお、このときの様子は携帯公式サイトゴスモバイルに掲載されました。
「皆さんが集まってくれて楽しかったです」とは北山さん。
黒沢さんは「歌いすぎておなかがすきました」と笑いを取っていました。
このツアーの締めくくりとして、五人の気持ちを代弁していたのは、
黒沢さんのこのひとことではないでしょうか。
【また逢いに来ます。皆さんも逢いに来てください】
村上「終わりの歌は、始まりの歌です…」
♪星屑の街
セルゲイツアー、これが本当に最後の曲。
64本歌いきったとは思えないくらい伸びやかな声でした。
終わりの歌は始まりの歌。
きっとこのツアーの終了はほんの一区切りであって、彼らはまたあたらしい目標に向けて
歩き始めるのでしょう。
歌い終わったゴスペラーズに、会場からは惜しみない拍手が送られます。
門の前に集まった五人は手を繋ぎ、
村上「ありがとうございましたー!」
互いに握手、抱擁。
ゴスペラーズ坂ツアー06〜07“セルゲイ”はこうして終了したのでした…。