〜ライブレポート〜



<赤坂BLITZオープニングシリーズ ゴスペラーズライヴ> 2008年03月22日 赤坂BLITZ





入場すると、ステージの上にはDJバリ“K”〜んさんの姿。
一人でターンテーブルを回しています。
スタンディング会場で入場に若干時間がかかったからでしょうか、開演予定時刻よりも
少々遅れて五人が登場。会場拍手。

♪侍ゴスペラーズ
 DJと五人のメンバーだけのシンプルな歌。
 それでも最初から飛ばしている五人に観客は大ノリです。
 「皆様のゴスペラーズ!」には大歓声。
♪ウルフ
 「夏を先取りするぜ!」というようなリーダーの声で始まりました。
 観客もすっかり心得ていて、メンバーと一緒に跳んだりしたりしていました。
 ちなみにこの曲で既に安岡さんの額には汗が光っていました。早い…。
♪愛の歌
 イントロ部分はメンバーも会場も軽くジャンプ。
 サビ部分で左右に腕を振る動作もすっかりおなじみです。
 途中でメンバーが煽り、「LaLaLa〜聴かせて〜♪」の大合唱。
 パート分けはしませんでしたが、なりきりゴスペラーズ状態でした。

「ゴスペラーズです!」
会場喝采。
今回の最初のトークの仕切りは黒沢さんでした。
黒沢「三月になりまして、今日桜の開花宣言もしたんですか?
   そんな時期になりましたが、実は今年東京でライブをするのは今日が
   初めてになります(笑)」
会場からは拍手。案外やっていなかったものなのですね。
すっかり関東から遠ざかっていたゴスペラーズ、まずはメンバーの自己紹介を。
黒沢「まずはワタクシ、ハイノートヒッター黒沢薫です」
北山「低いところを担当しています、最低の男、北山陽一です」
村上「花粉症村上です」
酒井「赤坂サカス、素晴らしいですね。
   赤坂サカス、赤坂サカス…サカス雄二ですっ!」
ゴス「上手いっ!」
会場笑、拍手。
安岡「皆様、お肌は乾燥していませんか? 僕は常に潤っています。安岡です」
会場爆笑。
村上「いいね、潤い(笑)」
北山「“ウェット”じゃなくて…“モイスチャー”(笑)」
村上「モイスチャー安岡!」
場内大爆笑。

酒井さんの挨拶に出てきた“赤坂サカス”は、赤坂BLITZを含む複合施設です。
村上「(他の施設でイベントをやっていた)ディズニーよりも僕らを選んでくれて
   ありがとう!」
会場笑。
ここで酒井さんと北山さんがディズニーキャラクターの真似。
#というよりは浦安あたりの着ぐるみの真似?
黒沢「特定のキャラクターだけやっちゃダメだよ!
   他のキャラクターが好きっていう人もいるんだから(笑)」
酒井さんがツッこまれている間も、ステージの端で北山さんはフツーに投げキッスの
真似なども披露していました。
ちなみにゴスペラーズが収容人員1000人単位の施設でライブを行ったのは、先代のBLITZが
初めてだったのだとか。
村上「俺覚えてるのがね、そのときも今日と同じ白い衣装で、一曲目が
   『侍ゴスペラーズ』だったんですよ」
そのときのライブに合わせたということでしょうか。
そういうあたりはゴスペラーズ、なかなか細かいです。
村上「そのときも来てたっていう人!」
何人か手が挙がっていて、メンバーも驚いたり喜んだりしていました。

さて、時期は既に三月です。
二月の苗場ライブでは、メンバーそれぞれの今年の目標を発表したのだとか。
黒沢「今日はそれを、どの程度実行したのか言ってみたいと思います!」
会場拍手。
先陣を切ったのはリーダー。
村上「俺は毎日クリームを塗るってことだったんだけど、まあまあやってますよ」
女の子っぽい目標なのですね…。
北山「それってあれでしょ? 二年前とかの…」
村上「そう、二年前に練馬のコンビニで買ったDHCのがそのまま出てきて(笑)」
安岡「それって使えるんですか?」
村上「まあ大丈夫よ。匂いかいでみて『まだいける』って」
会場笑。
村上「塗ったり塗らなかったりだけど、二日に一回ぐらいは」
黒沢「それなりにやってるってことだね」
安岡「僕はね、自信持って言えますよ!
   僕は筋トレ、まだ続けてます」
おー。会場拍手。
安岡「筋トリ(←?)は…」
突然の噛みにメンバー大コケ。
リーダーと酒井さんは安岡さんにツッコミ。
北山さん、ステージ上に転がって泣き笑い。
何はともあれ、筋力トレーニングは続いているということでした。
黒沢「僕もねえ、大丈夫ですよ。
   目標は水泳で02キロ泳ぐってことなんですけど、1.5キロまで行けるようになりました」
会場拍手。
黒沢「02キロも大丈夫だと思うんだけど、まだ自分でセーブしちゃって」
安岡「あ、その後の仕事のこととか考えてね」
黒沢「そうそう。
   02キロは一年の目標だから、今のところは1.5キロで。
   そういうのでもいいんだよね?」
酒井「いいですよ。三ヶ月で1.5キロまで来たんですから」
安岡「素晴らしいですね」
会場拍手。
酒井「ここまでは結構やってる人でしたけど、ここからが問題ですね(笑)」
残るは酒井さん、北山さん。
北山「僕はですね…苗場、何日かあったじゃないですか。
   その間、毎回違うことを言っちゃったから何言ったのか覚えてないんですよ」
会場笑。
酒井「そう! 俺もそう!
   サービス精神出して、毎回いろんなこと言ったから(笑)」
村上「北山何て言った?」
北山「覚えてないんですよ」
村上「(会場に)北山何言ったか覚えてる人?」
会場から口々に言葉が飛びます。
会場「『部屋から出る』!」
村上「部屋から出る??」
酒井「どんな引きこもりだよお前!」
場内も北山さん自身も爆笑。
いろいろと没頭して家の中にいることが多かったので、外にも出て行きたい、という意味で
言ったものと思われます。
村上「他、何?」
会場「郷土愛!」
北山「ええ、まあ、地元のことを言わせてもらうと、僕が地元の大使って言うんですか、
   そういうのに選ばれた“らしい”です」
安岡「地元のことをPRするようなやつ?」
北山「なんかね、観光名所に行くと案内するやつが置いてあって、そこで僕のナレーションが
   聴ける“らしい”です」
観光名所でよく見かける声の案内板で、北山さんの声が聴ける“らしい”とのことでした。
村上「そうだ、北山、校歌も作ったじゃん」
北山「あ、そうですね。
   母校の校歌を作らせてもらいまして。僕が作曲で安岡作詩で」
安岡「あ、そうですね」(挙手)
村上「結構郷土愛やってるってことだね」
北山「まあ、そうですかね」
そして最後。
酒井「俺はねー、何だっけなー?」
こうなったら、何を言ったのか会場に助けを求めましょう。
安岡「(会場に)何?」
会場「『お片付け』!」
酒井「部屋の片付けですか? それはやってますよ。ちゃんと。
   いつまでも片付けられないと思うなよ!」
あまり自慢することでもないとは思いますが…。
酒井「後ね、確か、他の人が言ったボケが気付かれずにスルーされることがないように
   ちゃんと拾う、っていうのを言ったと思う。
   俺が全部拾うぞと」
安岡「ゴールキーパーみたいですね」
村上「川口能活だ(笑)」
酒井さん、川口選手の真似。会場爆笑。
酒井「あのね、ボケを見過ごすっていうのはボケた人に失礼じゃないですか。
   ちゃんとツッこみを入れるのが優しさだと思うんですよね。
   そういうのができる優しい人間になろうと。
   あ、『人に優しくなる』、これ今年の目標にしよう。上書き保存!(笑)」
会場笑。
村上「えー、こんなふうに、目標がちゃんと実践できているのか、今年のライブでは
   逐一報告したいと思います!」
黒沢「毎回やるんですか!(笑)」
村上「期待しないように、待たないようにしてください(笑)」
そういったところで、次の曲へ。

♪ミモザ
 セルゲイツアーのときの振りを、マイクを持った形でやっていました。
 ツーコーラス目の「I Love You♪」の手話表現も健在。
♪砂時計
 曲が始まった瞬間に歓声が。
 この曲の人気の高さは相変わらずのようです。
 途中、リーダーが思いっきり歌詩を間違えました。
 #確かワンコーラス目とツーコーラス目を間違えたような。
 そのときに黒沢さんがとっても笑顔だったのが印象的でした。
♪輪舞
 CDよりも迫力がありました。
 特にドラムが印象的で、歌に花を添えている感がありました。
♪青い鳥
 前の曲に続いて、CDよりも生で聴いてもらいたい曲です。
 注目(注耳?)すべきは、この曲ではコーラスに徹している酒井さんの声と
 ブリッジ部分で北山さんの歌を追いかけている安岡さんの声。
 これらがこの曲にどれほどの効果を与えているか、充分に堪能できました。

「青い鳥」は映画「うた魂♪」の主題歌として採用されました。
安岡「夏帆ちゃんという可愛い女の子がですね…」
語っているステージの隅で、北山さんがくすくす笑い始めます。
北山「【可愛い女の子】っていう言い方が…(笑)」
村上「北山! せっかく安岡が頑張ってしゃべってるんだから!(笑)」
北山「すみません!」
安岡「えー、【可愛い女の子】(←セクシー口調)が主演のですね…」
会場笑。
この映画にはゴスペラーズも審査員役で映画初出演。
舞台挨拶にも登場したそうです。
村上「テレビで(舞台挨拶の様子)見た人?」
そう呼びかけたのですが。
会場「試写会行きましたー!」
北山「キミは話の流れと全然関係ないことを言ってるわけだね?」
人の話はちゃんと聴きましょう。
メンバーは映画出演者たちにも挨拶をしたのだとか。
村上「中でもゴリさんがさあ(笑)」
ガレッジセールのゴリ氏のことです。
村上「『俺、高校生の役なんだよなー』って愚痴ばっかり言ってるんだよ(笑)」
酒井「しかも回想の中では中学生の役までやってるんだよね」
場内大爆笑。
高校生もアレですが、さすがに中学生はキツイのでは…。
村上「『うた魂♪』、あちこちで公開されますので」
黒沢「あちこち(笑)」
村上「新宿とか? 他、どこあるんだっけ?」
会場からは、劇場のある場所が口々に。
その中に「青森!」という声もあり「青森でもやるよ!」と北山さんが逆ギレしていました…。
#この日の会場からの声、意味不明なものが多かったです。何かのアピールですか??

村上「今言った映画も高校生の話でしたけれど、その前にも合唱コンクールの曲を
   書かせてもらったり、学生さんと交流する機会が多かったので、ここでちょっと、
   僕らの学生の頃の思い出の曲を歌ってみようと思います。
   これは俺らが学生の頃によく歌った曲なんだけど、ゴスペラーズのこのメンバーで
   ステージに乗せるのは初めてです。
   山下達郎さんの『Alone』という曲なんですが。
   あまりに学生時代歌ってた印象が強いから、リハーサルとか飛ばしそうになって(笑)」
安岡「『いけね!』って(笑)」
酒井「このメンバーでは初めてだもんね(笑)」
村上「『Alone』聴いてください」

♪Alone … 山下達郎のカヴァー
 リーダーがリードでした。
 なかなかに勢いがあって素敵。
 ゴスペラーズの原点の曲が聴けて、ちょっと感激でした。

村上「山下達郎さんのカヴァーで『Alone』でした。
   オリジナルが誰なのかは知りません!」
会場拍手。
村上「この曲は、しょっちゅう言ってますけど、俺が高校の学園祭でアカペラを
   やろうって言ったときに一人足りなくて」
安岡「黒須くんね(笑)」
黒沢「そう(笑)」
あちこちのテレビで、当時黒沢さんの席の近くだった黒須というクラスメートが
リーダーに黒沢さんを紹介した、という話をしているので有名です。
村上「黒須くんねー、連絡ないんだよね(笑)」
黒沢「そう! あっちこっちで名前出してるから…」
村上「これだけテレビで名前出してたら連絡来るかと思ってるんだけど、ないんだよ(笑)」
黒須さん、至急(?)村上てつやさんにご連絡を。
黒沢「そのときの、『黒沢ってヤツは歌は上手いらしいぜ』というのだけを頼りに
   俺を呼んだんでしょ?」
そのときの黒須さんの話がなければ、今のゴスペラーズはなかったわけです。
北山「ちょっと待ってください?
   お二人(村上・黒沢)は36歳とか37歳…でいらっしゃいますよね?」
村上「36よ。二人とも四月生まれだからもうすぐ37」
北山「…でいいんですよね?」
村上「何だよ、そういう言い方したらトシ誤魔化してるみたいじゃねーか!(笑)」
会場笑。
村上「サバ読んでねーぞ! 公表してんだから!(笑)」
会場笑。
北山「いやいや(笑) 人生の半分一緒にいるんだなーと思って」
村上「人生の半分は一緒にハモってんだよ」
会場からは拍手が起きます。
村上「(受話器を持つ仕草で)もしもし黒沢〜♪」
黒沢「電話でハモったことはないぞ(笑)」
村上「今何してる〜♪」
リーダー、まだノッています。
村上「父さんはもう寝た〜♪ 母さんは起きてる〜♪ 妹は〜♪」
酒井「携帯はそういう持ち方しないだろ」
村上「家電(イエデン)なんだよ」
酒井「ああそう…」

ここから他のメンバーの原点の話題にも花が咲きます。
村上「安岡は?」
安岡「僕はねえ、高校の文化祭のときにバンドを組んでやろうってことになってたんですけど、
   ただ演奏するだけじゃ面白くない、一曲だけみんな楽器を置いて、アカペラで
   歌おうって言って、僕が曲を書いて」
村上「覚えてる? その曲」
安岡「えーと…」
安岡さん、思い出しつつメロディーを口ずさみ始めます。
それに合わせてリーダーと北山さんが、めいめい適当にハモりはじめます。
聴きながら「OK!」や「ちょっと違う…」といった合図を出す安岡さん。
かなり適当にハモった後「といった感じでした!」と切り上げました。
酒井「はい、アカペラというのはね、事前に綿密な打ち合わせを要するというのが
   お分かりいただけたかと思います(笑)
   いきなり言われてできるもんじゃないんですよ」

そういう酒井さんも高校時代はバンドを組んでいました。
ボンジョビのコピーをやっていたけれど、ボーカル(酒井)の声が綺麗すぎるという
理由からオーディションに落選したという話。
酒井「で、そのときのバンドメンバーのヤナギってやつに
   『ガソリン飲んだらロックな声になるぞ!』って言われてねえ(笑)」
会場笑。
酒井「マーくんとかさ(笑)」
どうやらバンドメンバーの名前らしいです。
もちろん、上記のようなキケンな行為は酒井さんはやっていません。

歌の世界に飛び込むのがいちばん遅かった北山さんは、TAKE6の歌を聴いてアカペラに
興味を持ち、自分でも作ってみたのだとか。
但し、音楽に歌詞の必要性を感じていなかったという北山さんの作った曲には
歌詞がなく、音だけ。
友人を集めて歌わせたものの、歌わされた人たちは「?」だった様子。
北山「完全に自己満足でしたね(笑)」

その後、大学のサークルに入った村上らがゴスペラーズを結成。
ラッツ&スターのベースボーカリスト佐藤善雄氏の目に止まってアマチュアデビュー、
という話はあまりに有名です。
安岡「僕は(当時)客席にいました」
村上「その頃、今のメンバーじゃない、一つ前の代のゴスペラーズで歌っていた歌を、
   安岡に歌ってもらいましょう」

♪City Beat … インディーズデビューアルバム「Down To Street」収録
 とっても勢いのある曲。
 大学生のゴスメンバーを彷彿させるような歌でした。

自分の加入前の曲ということで、安岡さんは感慨深そう。
安岡「その頃は僕、客席にいましたからね。
   そのときのサインも持ってますよ」
会場笑。
安岡「明日また会えるのに、サインとかもらって(笑)」
インディーズアルバム「Down To Street」ですが、リーダーの周囲ではあまり評判は
よくなかった様子。
村上「『The Gospellers' Theme』とかさ、バイト先の友達の妹(←うろ覚えです。失礼)に
   『お経みたい』って言われてさ」
安岡「『You can join us♪』(←低音)ね」
北山「You can join us♪」(←もちろん低音)
酒井「もっとさ、ポップな感じにしたらよかったんじゃない?
   You can〜♪(←ポップな感じ)」
ゴス「(↑これに乗った)Join us〜〜〜♪」
えー…なんか、○ート製薬みたいになってます。会場もメンバーも笑。

かなり遊んだところで、次の曲へ。
村上「三月ですから、今の季節に合った曲を」

♪卒業写真 … 荒井由実のカヴァー
 テレビ等でもときどき歌っていますので、ゴスマニアには御馴染みの曲でしょうか。
 五人の優しい声が響きます。
 この曲の途中からバンドメンバーが戻ってきました。
♪Promise
 演奏つき。
 さらっと終わるのではなく、最後に黒沢さんのフェイクが入ったりしていました。
 DVD「さかあがり。」に収録されているような感じ(黒沢さんの部分は違いますが)だと
 思っていただければいいかと。

歌が終わり、拍手で場内がざわめいている中で、黒沢さんがぼそっと。
黒沢「えー、“メロン”がリードを歌わせていただきました」
(↑というようなことを言ったと思います。ざわついていたのではっきり聴き取れず)
メロンを持っている手つきに場内爆笑。
とても「Promise」を聴いた後の雰囲気とは思えません。
安岡「メロンねー(笑)」
村上「皆さん、テレビ見ました?」
少し前にテレビ放映された「音楽戦士」のことです。
高校時代、部活動のサッカーを休んで学園祭でアカペラを歌ったリーダーが、
翌日サッカー部の顧問の先生に謝罪に行ったところ「よかったぞ」とメロンをもらった、
という話をしたときに、黒沢さんが「メロン嬉しいね♪」という謎のコメントをして
思いっきりいじられたのが元ネタです。
酒井「お笑いの人はすごいね。ネタを見つけたら逃さないね」
北山「最初『メロンのオジサン』って言われたのはまずいと思ったけどね(笑)」
黒沢「それはまずいな(笑)」
安岡「最終的に『(メロン)師匠』になってよかったね(笑)」
※注:メロン師匠…同じ番組内で、ゴスペラーズの中で誰がいちばん声が大きいかを
         測定する企画があり、黒沢さんが圧倒的な強さで優勝。
         そのときにつけられた称号(?)。
この話から、どうせなら「メロン」という言葉にことごとく反応してみては?という
お遊びに発展。
酒井「あの映画スターいいよねー。キャメロン…」
黒沢「メロン! いいね♪」
会場笑。
村上「少年隊の曲とかさ!」
黒沢「メロン! いいね♪」
会場笑。
安岡「しかもメロンがでっかいんだし(笑)」
黒沢「いいね!(笑)」
まあ、“【デカメロン】伝説”ですから…。

この時期はプロモーション活動でテレビによく出ていました。
安岡「テレビといえば、クイズにもね」
村上、酒井、北山の三人はクイズ番組にも出演していました。
しかし結果があまり芳しくなかった様子。
(筆者はその番組を見ていません…あしからず)
そして人が間違えるのを見て、同じ回答者の立場にありながら手厳しい批評を
投げかけてくる人(名前失念)がいたようです。
酒井「俺さ、あれがテレビじゃなかったら言ってやろうかと思ったよ」
北山「俺も、よっぽどツッコミを入れようかと思った。
   だってあの人、自分の専門分野で結構間違えてたじゃん?」
村上「うん、うん」(嬉しそう)
北山「人のこと言えるんですか?って、言いたかったよ」
安岡「また出たい? 出たい人」
何のかんの言いながらも、結局手を挙げる村上、酒井、北山。
「リベンジだ!」「この三銃士で!」と、もはや内々で盛り上がるゴスメンバーたち。
終いには三銃士の決めポーズを披露してくれました。会場笑。
酒井「村上は余程悔しかったんでしょうね。
   あれから楽屋に置いてたゲーム機を見たら『常識力トレーニング』って
   書いてありました(笑)」
観客、ステージ、そしてリーダー本人も大笑い。
酒井「村上はねー、前は俺とか北山が移動中にゲームしてたら『なーにゲームなんかして』
   って言ってたんですよ。
   そしたらこないだ、トイレで会ったら
   『(物真似で)酒井、ゲームっておもしれーな♪』」
場内大爆笑。
村上「前はさ、『ゲームなんかしやがって』って思ってたのよ」
安岡「でもやったら意外にハマったんだ?」
村上「うん(笑)」
酒井「和解だ(笑) 村上がゲームと和解した瞬間だ(笑)」
村上「(笑) …えー、なんかグダグダになってます(笑)」

テレビだけではなく、他にもいろいろと活動はしています。
FM放送で長年続けてきたレギュラー番組は最終回を迎えたのだとか。
村上「六年間支えてくれてありがとうございました」
ステージ上で五人が頭を下げ、場内からは拍手が送られました。
黒沢「夏のシングルも作っていますのでね、楽しみに待っていていただきたいと思います」

そろそろ次の曲に行きたいわけですが。
村上「浜田省吾さんたちのユニットに俺らも参加したっていうのがありました。
   五人で浜田さんにお会いしに行ったんだけど、そのとき俺、
   『浜田さんって言ったらやっぱりこれだよな』って革ジャンにジーパンで行ったら、
   安岡も同じ格好してきてたんだよね(笑)」
安岡「そうそう、やっぱり浜田さんって言ったら、ねえ(笑)」
会場笑。
同じミュージシャンというよりは、ほぼファンみたいな感覚です。
村上「安岡学生の頃によく歌ってたんじゃないの?」
安岡「えーっとね」
村上「『もう一つの土曜日』とかさ」
安岡「違う、俺好きな曲あるんだけど…」
北山「安岡、それ!」
みんなが指差した先は、バックバンドの玉川雄一さんのギター。
安岡さん、走り寄って拝借します。

♪浜田省吾の曲(安岡弾き語り)
 曲目わかりません。あしからず。
 観客も手拍子を入れてノリノリ。
 サビ部分はゴスメンバーが観客を煽り、会場全体での大合唱となりました。
 
思いがけない弾き語りコーナーに、会場大興奮。
安岡「いやあ、今日のライブの中でいちばん汗かいた!」
会場爆笑。
村上「コードが『Stand By Me』とおんなじじゃん(笑)」
安岡「簡単だから誰でも弾けるんだよ(笑)」
ゴスペラーズのライブで浜田省吾さんの曲。
誰のライブなのかわからなくなってきました。
何はともあれ。
村上「そうやって憧れてきたミュージシャンの先輩ですが、その浜田さんが俺らを
   イメージして曲を作ってくれたっていうのは嬉しかったですね」
では、その曲を。

♪うつぼかずら
 Fairlife(浜田省吾さん参加)の曲。
 簡単な手の振りが付いていました。
 村上・安岡のユニゾン部分の声が特にセクシー。
♪Sparklin'
 いきなり懐かしい曲に突入。
 最近のライブではあまり馴染みのない曲ではありますが、観客もすっかり乗っていました。
 セクシー系からこういうきらきらした雰囲気の曲まで、ゴスペラーズの守備範囲の
 広さが窺えます。
♪ハリケーン
 ゴスペラーズとしてはCD収録していませんが、もはやゴスペラーズの曲といっても
 言い過ぎではないでしょう。
 始まった瞬間に観客大喜びでした。
♪スローバラード
 前の曲から一転、まったく音のないところから、リーダーがマイクオフのアカペラで
 歌い始めます。
 息を飲んで聞き入る会場。
 やがてマイクがつき、バックボーカルが入り、演奏もつきましたが、熱さは変わらず。
 最後の方のリーダーのシャウトも熱い。これぞソウルです。
♪一筋の軌跡
 「ひとつになるのさ!」が始まった瞬間にやはり思いっきり盛り上がります。
 観客も心得たもので、途中からはすっかり“なりきりゴスペラーズ”状態。
 「LaLaLaLaLaLaLa〜♪」の大合唱になりました。
 ギターの玉川さんとベースの須藤さんもステージ前部にやってきて、メンバーと一緒に
 大盛り上がり。
 お祭り騒ぎの楽しい曲になりました。

村上「(上機嫌)いやあ、どうよ北山、この雰囲気は!」
北山「(一瞬固まる)うん、うん…いいですよ!」
酒井「無茶振りにテキトー返しか!」
会場笑。
黒沢「まあね、今日は赤坂BLITZのオープン記念ということで。
   一度閉館していたBLITZが、こんなに綺麗になって。
   天井も広くなってですね…」
ゴス「…?」
村上「天井が広くなるって(笑)」
酒井「天井が広くなったらすごいことになりますよ(笑)」
黒沢「間違えたメロン(笑)」」
会場爆笑。
黒沢「困ったときに『メロン』つけるのいいかもしれないね(笑)
   天井が広くなって、こーんなに…(壁が外に向かって広がっているジェスチャー)
   そういうのじゃなりません(笑)
   天井が高くなってですね、帰ってきてくれたのは嬉しいことです。
   この赤坂BLITZが、永遠にですね…」
会場ざわざわ。こういう曲振り、どこかで聴いたような気がするし。
黒沢「えー、(次の曲が)わかってると思いますが(笑)
   永遠に続いて、僕たちもまた帰ってこられたらいいなと思います。
   最後の曲です。『永遠に』」

♪永遠に
 どこかで聴いた曲振りはここで聴いていました。
 何度聴いてもやはり名曲です。
 アレンジも同じ雰囲気、歌もunplugged versionの長さだったのでまさかとは思ったのですが、
 「胸に〜♪」で全員がマイクを降ろし、アカペラで聴かせてくれたときには
 いい意味で鳥肌が立ちました。
 不意打ちです。思わず号泣する観客多数。

ステージ前部にバンドメンバーも集結。
一人ひとりをリーダーが紹介していきます。
めずらしくドラマーさんが違っており、「鈴木達也! 杉野(寿之)ではありません!」と
紹介されていました。
紹介が終わり、全員が手を繋いで、発声のご指名は…
村上「メロン!」
会場爆笑。
メロン黒沢「ありがとうございましたメローーーン!」
会場大爆笑。
ステージ上で全員で頭を下げ、やがて頭を上げてきて両手を高々と挙げて…
黒沢「メローーーーーン!」
会場大爆笑でした。


ステージ上の全員が退場。
会場からは拍手が送られます。
誰もいなくなっても拍手は鳴り止まず、やがてそれはアンコールを求める拍手に
変わっていきます。
程なく、ゴスメンバーのみがステージに戻ってきます。会場大歓声。

村上「もしもしメロン?」←高め
会場笑。
黒沢「何だいメロン?」←低め
村上「次の曲のキー忘れちゃったんだけど、どんなだったっけ?」
北山さんが音叉を取り出し、音を取ります。が。
ゴス「??」
酒井「音は正しく取りましょう(笑)」
何か違っていたみたいです。笑。
北山さんの音を、黒沢さんが反対側にいた村上、安岡両氏に渡してアカペラが始まります。

♪Soul Man
 これも久しぶりの曲ですね。
 リードの村上・黒沢両氏もさることながら、バックの三人のパートもそれぞれ熱い。
 観客も大喜びの一曲でした。

村上「初めてリニューアル前のBLITZのステージに立ったときのアンコールも実は
   この『Soul Man』でした」
この日のライブは赤坂BLITZのオープニング記念ライブでありつつも、ゴスペラーズの
メンバーにとっては、過去を振り返り、さらに前を目指すためのライブでも
あったようです。
村上「今日のライブの締めを、北山に!」
北山「…(苦笑)」←いきなり振られたらしい
村上「代表して、してもらおうと思います(笑)」
北山「えー、実は何にも考えていないんですが」
一所懸命話そうとしている北山さんを横目に、リーダー一人で笑っています。
村上「北山、こういうときに動揺しなくなったなって思ってさ。成長したな」
酒井「そんなところで評価するなよ(笑)」
横でそんな会話が交わされていますが、北山さんはあまり余裕がないみたいです。
北山「えー、皆さん、考えてもみてください。
   今日集まっているお客さんは、この同じメンバーで同じライブを見るなんて
   いうことは多分一生ありません。一度きりです。
   これは奇跡みたいなものです。
   我々は歌っているとき、調子がいい日もあれば悪い日もあります。
   今日と同じ歌い方ができるときはありません!一度きりです!(力が入ってきている)
   だから!今回おn…(噛んだ)」
思い切り躓いて、北山さんがっくり。会場爆笑。
黒沢「いいよいいよ(笑)」
安岡「北山が、このタイミングで噛むことももうないかもしれない!(笑)」
すっかりグダグダになってしまいましたが、要は、毎回“一度きり”のライブを
これからも大事にしていきたい、と言いたかったようでした。
では、今度が本当に最後の曲です。

♪こういう曲調すき
 これもまた久しぶりの曲。近年は最終曲として歌われることが多いですね。
 さしずめゴスペラーズの“おやすみソング”と言ったところでしょうか。
 最後の方に安岡さんの「あなたが目を覚ます前に〜♪」(Moon glows)という
 フレーズが入ったりしていました。
 #その前に酒井さんの「今日が終わる前に〜♪」というフレーズもあった気が
 #するのですがうろ覚えです。

最後にもう一度メンバー紹介。
村上「北山陽一!」
会場拍手。
村上「酒井雄二!」
酒井「サカス雄二でしたー!」
村上「(マイクオフのまま)忘れてた!(笑)」
会場笑。
村上「メロン!」
会場爆笑。
黒沢さん、メロンを掲げる手付きをしながら頭を下げてさがっていきました。
村上「安岡“モイスチャー”優!」
会場笑、拍手。
村上「村上“DHC”てつや!」
会場笑、拍手。
「ありがとうございました!」
場内からは大きな拍手が起きました。
黒沢さんは去り際、マイクオフのままで「ありがとうメローン♪」と叫んでいました。
北山さんは客席に音叉を投げ入れ、例によって投げキッスをして去っていきました。