〜ライブレポート〜
<黒沢薫 LIVE“LOVE UNLIMITED”> 2006年03月23日 品川 ステラボール
ロビーには花がずらり。
酒井さんからは黄色、安岡さんからはピンク、リーダーからは白、北山さんからは赤が
基調となった花が贈られていました。
他にも小堺一機さんやKさんからの花も。
場内は、一階席の前半分に椅子を置いて指定席としており、後ろ半分は立見席でした。
開演15分前に、前回に引き続き謎の黒衣装の男(振付師・森上英樹氏)が登場。
観客を立ち上がらせ、前回やった「Groovin'」の振りを教えます。
そして今回、新たに二つ振りが加えられました。これは一体何の曲でしょう?
最後に教えられた振りが少々難しく悪戦苦闘。
と思ったら、ステージ上の森上氏もときどき間違えて観客に笑われ、舌を出していました。
しばしのレッスンの後、森上氏退場。
開演時間を15分ほど過ぎた頃、ようやく場内の照明がゆっくりと落とされます。
「会いたかったよーーー!」
てなシャウトがあり、ステージ上に今宵の主役、黒沢さんが登場。
前回のライブでも披露された「Love Anthemのテーマ」に乗り
「こんばんは!黒沢薫です!」
場内からは大歓声。
黒沢さんは白いジャケットに白いシャツ、ジーンズ。
白に黒いリボンの入った帽子をかぶり、左耳にはピアス。
ステージ上にスピーカーはありましたが、黒沢さんはイヤーモニターも使用。
左小指にはツアーグッズのピンキーリングが光っていました。
腰には金のウォレットチェーン。
♪Late-blooming
いきなりアルバム最終曲を持ってきたのですね。
会場総立ちでリズムに乗っています。
裏声まで綺麗に出ていましたし、今日の声の調子はいいようです。
黒沢「改めましてこんばんは。黒沢薫です!」
「黒ぽーん!」という声が多数飛びました。
「(時間が)押してごめんね。髪形がなかなか決まらなくてさぁ。…わかんないって?(笑)」
再掲しますが、黒沢さんは帽子をかぶっています。会場笑。
「まあ、いろいろやってたんですよ(笑)」
02月の苗場ライブ以降は表立った活動の見えないゴスペラーズですが、近況はといいますと。
「いろいろやってます。作曲とか、レコーディングとか。
最近は個人でも活動していまして。
例えばK.Yさんは囲碁とかね。
あのね、スタジオに囲碁の本とか置いてるんですよ。読んでもわかんないんです(笑)
『オセロじゃ駄目なのかな〜?』と思ったりしてるんですけど(笑)
70歳になったゴスペラーズがみんなで碁を打つのが夢です(笑)」
本当に70歳になっても活動を続けていそうなグループではあります。
安岡さんは文筆活動。毎月雑誌に連載しています。
「僕もやってます。『カ』がついて『レ』がつくやつ。
…『カレー』って素直に言えばいいんですね(笑)」
相変わらず、取材といえば歌の次にカレーの話をしている方ですから。
客席から「今日は食べたー?」という声。
「ん? 今日は食べてないよ。だってシミになっちゃうじゃん!白い服だから」
と言ってジャケットを広げて見せる黒沢さん。
「いや、別にこのままの服で来たわけじゃないけどね(笑)」
そりゃまあ、衣装ですから。
「あとね、他のグループで活動してるやつもいますね。顔を黒く塗ってるグループ(笑)」
ゴスペラッツのことですね。
「なんか、すごいことになってますね。長髪の人とか、リーゼントになってて(笑)」
リーダーと酒井さんが参加しているわけですが、酒井さんの髪型が…とファンの間でも
ウワサになっていたところですので、会場からは笑いが漏れます。
「鈴木雅之さんとかとやってるんですけど。
僕がソロで活動するに当たって、誰を目標にしたのかというと、この鈴木雅之さんなんですね」
同じボーカルグループ出身ですし、ゴスペラーズを発掘した佐藤善雄さんはラッツ&スター出身。
繋がりが強い方です。
「その鈴木雅之さんに自分の作った曲を歌ってもらえるというのは嬉しかったですね。
今、その曲、歌ってもいいかな?(←マーチン風)」
会場拍手。
「今のマーチンさんの真似したんですけど(笑) いいかな?(←再度マーチン風)」
会場歓声。
黒沢さん、帽子を取って歌い始めます。(前髪には茶のメッシュが入っていました)
♪これから 〜鈴木雅之への提供曲
原曲よりも少々アップテンポだったような。
曲に合わせてゆるく体を揺らしながら歌ったり、完全に自分のものとして歌っていました。
最後の「光り輝く♪」以降の部分が黒沢さんの声で聴けないのが少々残念でしたが、
マーチンさんとはまた違う大人の色気を堪能。
曲が終わり、電話の呼び出し音が鳴り始めます。
この曲は、やっぱりアレですね?
♪電話のむこう
やはりソウルフル。黒沢薫真骨頂といったところでしょうか。
フェイクが最高にカッコイイ。ぐっとくる曲です。
CDよりもやはりライブがいちばん。
最後、再び電話の呼び出し音が鳴り始めます。
ステージ袖から、銀色の盆に赤い携帯電話を乗せた森上氏が登場。
ん?俺?というように自分を指差す黒沢さん。携帯を取ります。
「もしもし、黒沢です。おー、久しぶり。
ん? 今? ライブ中(笑)
そうそう、あれからさ、すっごくいいもの出来たんだ。
いや、カレーじゃない!カレーじゃない!(笑)
ブリと大根はいいけど(笑)それじゃなくて(笑) 曲、曲!(会場爆笑)
(※ブリと大根…黒沢氏オリジナルカレーの一種だそうです)
すごくいい曲だから。今、歌っちゃっていい?(会場拍手)」
♪Friends before Lovers 〜Kへの提供曲
王道バラード。
低めの音から裏声まで、音域が広い曲ですが、余裕さえ感じられます。
筆者的には、原曲もいいけれど黒沢バージョンも聴け!という、おすすめの一曲です。
すごくいい、と作曲者である黒沢さん自身が言う「Friends before Lovers」は、
韓国のシンガーKに提供した曲です。
「Kくんはすごく日本語が上手なんですよ。
初めて会ったときにも『あ、はじめまして、Kです』(ぺこり)って」
ちょっとおどおどした真似つき。会場笑。
「まだ日本語を練習し始めて何ヶ月からしいんですけど、すごく上手いんですね。
今歌った曲は、最近発売されたKくんのアルバムに入ってますので、皆さんげひ! …?」
会場爆笑。
「『げひ』って何だ?(笑) 僕は何を言いたかったのでしょう。
『ぜひ』って言おうとしたんですね(笑)
えー、いいアルバムですので、皆さんぜひ聴いてみてくださいね。
何で僕がKくんのアルバムを宣伝してるんだろうって感じですが(笑)
黒沢薫という人もコーラスしてますので!(笑)聴いてみてください」
「これから」「Friends before Lovers」はじめ、黒沢さんが他アーティストに
提供した曲は多いのです。
「女性アーティストにも提供してたりするんですけど、こういうライブで僕が歌うには
高すぎて歌えないんですね。
SPEEDの曲(「Walking in the rain」)とかありますけど、血管が切れちゃうんで(笑)」
黒沢さん自身の曲も相当高いはずなんですが、それでもダメなんですね。
「僕が他のアーティストに提供した中で、DA PUMPのISSAくんに書いた曲があります。
『Crazy for you』というんですが。
『俺、ソロ活動することがあったら歌おうかなー?』って。
書いたときから言ってました(笑)『俺、ソロになったらこれ歌おうかな』って(笑)
男と女の、切ない思いを歌った曲です」
♪Crazy for you 〜ISSAへの提供曲
筆者的には鳥肌物の一曲。
絶対に黒沢薫バージョンで聴け!とお勧めできる、大絶賛曲です。
甘く美しい曲調もさることながら、後半のサビでの熱い歌声がたまりません。
ステージ上でひざまずいたりしながらの大熱唱。
歌いながら黒沢さんは退場していきます。
ステージ上ではまだまだバンドメンバーの熱い演奏。
やがて終了。観客からは拍手。
バンドメンバーも退場していきます。
程なく、再び現れた黒沢さん。
黒っぽいスーツに黒っぽいシャツ。
襟元にはスカーフ(マフラーっぽいもの)をゆるくタイ結びしていました。
左手首には金のブレスレット。
足元は黒のエナメルの靴です。(さすがエナメル・ブラザーズ…)
ステージ中央の椅子に腰掛けます。
キーボードの松本圭司さん、ギターの福原将宜さんも登場。
♪渇き 〜ゴスペラーズ
アコースティックバージョン。
ゴスペラーズとは違い、歌声も音も少なくシンプル。
その分切ない仕上がりになっていました。
♪ORDINARY PEOPLE 〜ジョン・レジェンドのカヴァー
一転、音が少ないにもかかわらず熱い曲。
原曲を知らなくても思わず曲に吸い込まれそうになります。
座ったままでもよく声が出ています。さすがは黒沢さん。
「カレー部部長」松本さん、「ゴスペラーズの『アンジュナ』のギターを弾いてくださっている」
福原さんを黒沢さんが紹介。会場からは拍手が送られます。
「ゴスペラーズの『渇き』と、ジョン・レジェンドのカヴァーで『ORDINARY PEOPLE』を
アコースティックな感じで聴いていただきました。
『ORDINARY PEOPLE』はピアノと一緒にというのは聴いたことがあるんですけど、
ギター入りは聴いたことないです。多分僕が初めてじゃないかと思います」
本場・アメリカで黒沢さんが聴いたのはピアノとのセッションだったとか。
「黒人の人はステップを踏んだりして、ファンキーな音楽が好きなのかと思ったら、
こういうのが始まったら『OH!』とか言ってるんですよ。
何だ、黒人ってバラードも好きなんだ〜って思いました」
そう言っている間に、他のバンドメンバーも戻ってきます。
「知らないうちにステージの上の人数が増えていますね。
だから歌に行くのかと思いきや、まだ行きません!(笑)」
ここでグッズの宣伝を。
「会場の外でグッズを売ってます。
今回も『黒沢薫』というロゴが入っていないので使いやすいと思います(笑)
僕もリングつけてますが。
今回は春色になっていまして、リングの石がピンクなんですよ。
おっきいサイズもありますので、見ていってくださいね。ご要望にお答えしました(笑)
カレースプーンは纏め買いして、贈答用に!(笑)どうぞ(笑)」
前回のツアーのときに、まとめて買って行った人が多かったそうですしね。
というわけで、黒沢薫プロデュースのグッズ宣伝コーナーでした。
♪After the Rain
やはりCDよりもライブで聴くべしの一曲。
静かに始まり、盛り上がっていく様は観客を惹きつけます。
黒沢さんの、泣くような歌声が本当に哀しい。
声が綺麗なだけでは歌えない、黒沢さんならではの曲でした。
「ここでデュエットに行きたいと思います。
デュエットしてくれるアーティストを呼びましょう。ZOOCO!」
観客拍手。
コーラスをしていたZOOCOさんが進み出ます。
「僕のデュエット曲って一曲しかないんですけどね(笑)」
♪満天の星の夜 〜featuring ZOOCO
CD版の夏川りみさんとの雰囲気とはまた一味違う、大人のイメージの仕上がりでした。
声の調子が良くないときには低音が出ない黒沢さんですが、この日はZOOCOさんの声に
食われることもなく、しっかり出ていました。
とにかく歌っている二人が楽しそうなのが印象的なデュエットでした。
会場から二人に拍手が送られます。
「僕らは音楽仲間と部活動というのをやったりしているんですが、実はZOOCOもやってまして。
焼き鳥クラブというのを(笑・会場笑)
実は昨日もやってきたんですよ。
精力的ですよー。
『黒ぽん焼き鳥クラブ行く?』とか言って、11時とかに始まって、終わりが03時とか(笑)
店閉まっちゃってるって(笑)
そんな焼き鳥クラブですが、現在部員は二名です(笑)」
この二人だけですか? 会場爆笑。
黒沢「実はね、夏川りみちゃんもお酒強いんですよ」
ZOOCO「そうですか。じゃあ焼き鳥クラブにぜひ(笑)」
夏川りみさんも部員になる日が来るのでしょうか…?
そんなこんなで始まった後半ですが。
「皆さんも座ってばっかりで、そろそろ腰痛くなってきたでしょ?
立ってもらいましょうかね」
独特のギターのリズムが響き始めます。
これはもしや、あの曲ですね?
♪流星 〜Jazztronikへの参加曲
盛り上がるにはやっぱりこの曲。何せクラブ音楽ですから。
バックではコーラスのKAZCOさんとZOOCOさんも踊っています。
サビ部分では会場全体で腕を左右に振って乗っていました。
お約束?でダンサー森上氏登場。
間奏部分では黒沢・森上でダンスを披露します。これがまた決まっています。
…で。大人しい歌を歌っていたときにはわからなかったのですが、黒沢さんのシャツの
ボタンは下二つ分ぐらいしか留めていなかったようで…。
スカーフを入れているため、胸元が見えそうであまり見えないという、
絶妙のチラリズム状態でした。
歌声はもちろんのこと、この衣装センスも素晴らしい…。
♪Keep It Goin' On 〜三浦大知への提供曲
前奏が始まると歓声。結構人気のある曲なのですね。
提供曲を、作者の声で聴けるのはやはりライブならでは。
黒沢さんらしい、落ち着いた雰囲気の歌声を聴かせてくれます。
そしてツーコーラス目。黒沢さんは歌っていないのに、どこからか声が…。
ステージ袖から特別ゲスト、三浦大知氏が登場!
思いがけない登場に会場は大興奮です。
黒沢さんがハモリを入れたり、まさにライブならではのセッションになりました。
「三浦大知くんが来てくれました!」
会場大盛り上がり。
黒沢「大知くんは18歳だよね?」
三浦「18歳です」
ほう、と会場から声。
黒沢「僕と16歳も違うんですよ(笑)」
下手したら親子ですか…。
三浦「実は僕、他の方のライブへのゲスト出演は初めてなんです」
黒沢「そうですか! 初ゲストが僕のライブで光栄です」
三浦「(笑)」
「Keep It Goin' On」は、まだ小さい頃にFolderのメンバーとして活躍していた
三浦氏のソロデビュー曲。
「僕と、宇佐美秀文くんとで曲を作りまして」
このライブのマニピュレーターでもある宇佐美さんが、ステージ袖からちょこっと出てきてご挨拶。
黒沢「どうですか。今ソロでやってみて、昔の自分のことを振り返ったら」
三浦「そうですね。何か…もう、宇宙の彼方に飛んでいったみたいな」
…?? 会場笑。
要は、あの頃はあの頃、今は今で心機一転している、というようなことを
言いたかったみたいです。
「宇宙の彼方に飛んでいって、もう一回戻ってきたんですね(笑)」
黒沢さん、ウ○トラマンじゃありませんって。笑。
黒沢さんが初めて彼を知ったのは随分前のことだとか。
「歌番組でね。
僕らは初めてテレビでダンスをするとき…『はやくはやく♪』ってやつ(「Vol.」)ね、
だったので、どきどきしてたんですよ。
そしたら廊下を白い服を着たちっちゃい子が何人も、わーっと走っていったんですよ。
で、楽屋にモニターついてるんですね。
それを見てたら、さっき走ってった子どもたちが出てて。
その、いちばん前で踊ってたちっちゃい子が大知くんだったんですよ」
幼少期の話で、三浦氏照れています。
黒沢「あの頃はこーんなに(と、脛あたりを指す)ちっちゃかったのに…」
三浦「そんなに小さくないですっ(笑)」
黒沢「あ、そうか(笑) じゃあこれ(←膝)ぐらい…」
三浦「いやいやいや(笑) これ(←腰)ぐらいで(笑)」
黒沢「まあ、そんなふうにちっちゃかった大知くんですが。
今では大きくなって。…僕よりも大きくなって(笑)」
会場爆笑。(ゴメンなさい)
黒沢「せっかく来てくれたんだから、もう一曲歌ってく?」
会場拍手。
黒沢「この曲も僕が書いて、大知くんに歌ってもらってるんですけど。
最初、スローすぎて歌えないって言ってたよね(笑)」
三浦「ええ、もう」
黒沢「大丈夫、16歳年上のお兄さんがついてるから(笑)」
♪One Step Closer(featuring 三浦大知) 〜三浦大知への提供曲
ワンコーラス目は三浦氏が歌い、ツーコーラス目が黒沢さん。
途中でまたまた森上氏が登場。
ん?これはもしや、開演前にやっていたステップがここで出てくるわけですか?
以下、わかりづらい解説…。
Step Step Step … その場で左足ですばやく二度地面を叩き、三度目は左に足を開く
君を … 右足を滑らせながら左へ体重移動。両足を揃える
上記、それぞれ反対方向にあと02セット繰り返す。
右へ二歩ずつ横歩きして元の位置に戻る。
One Step … 左右に肩を揺らす
Closer … 左、右の順に手を挙げる
Baby … 腕を上に伸ばしたまま、左側でぱちんと手を叩く
gonna fall'in in love … 両手でハートの形(親指を下にする)を作って
右、左に揺れる
(オケ) … ハートを解除し、両腕を伸ばして右、左、右の順に揺れる
…わからなくても気にしないでください。
さすがに黒沢・三浦両氏まで一緒に踊るというのは無理でしたが、二人も曲に合わせて
観客を煽っていました。
歌い終わって三浦大知氏退場。
黒沢さんがステージに残ります。
「なんか、淋しくなっちゃったんですが(笑)
では、僕の踊れる曲も行きましょうか!」
♪Groovin'
ここでも森上氏登場。お馴染みのステップを観客に伝授します。
前回のライブに参加したり、DVD(「遠い約束」のインタビュー映像に若干収録されていた)で
予習してきた人も多いらしく、みんな軽いステップを踏んでいました。
黒沢さんも楽しげに歌っていました。
演奏するバンドメンバーを残し、黒沢さんが先に退場します。
やがて演奏を終えたバンドメンバーたちも退場。
薄暗い会場の中、アンコールを求める拍手が起こります。
間もなく、着替えた黒沢さんが再びステージに登場。
紺色のジャケットに、淡いピンクのグッズTシャツ。
白と水色のストライプのベルト。
白いパンツには号泣ツアーのときの衣装と同じく白いラインが一本入っていました。
特筆すべきは足元。青というよりは、不思議な水色に輝く靴…めずらしい。
ステージには黒沢さんへの声援が投げかけられます。
もっと言って、と言うように煽る黒沢さん。
「黒ぽーん!」
「黒沢さーん!」
「セクシー!」
等など、あちこちから声が飛びます。
「ありがとうございます。
何か今、どさくさに紛れて変なこと言った人いなかったか?(笑) まあいいや(笑)」
ん?何が混じっていたのでしょう??
バンドメンバーも一人ずつ戻ってきます。
「キーボード、松本圭司。
彼は以前から『僕がソロ活動するようになったらバンドやってよ』って言ったら
『いいよ』って言ってくれていたんですよ」
と言っている後ろで松本さん、何故だか首を横にぶんぶん振っています。
「えっ?違うの?」
振り返った黒沢さんに、今度は両親指を突き出したりしています。会話になっていません…。
「心無いなあ(笑)」と笑う黒沢さんでした。
ドラムの江口信夫さんは久保田利伸さん等のバンドで活躍されている方。
それだけで緊張し、はじめて挨拶するときに
「『あ、どうも、はじめまして…』(←K風に)となってしまいました(笑)」
ベースの青木智仁さんは前回のツアーに引き続きバンドマスター。
「この二人(江口・青木)がいれば最強です!(笑)」とは黒沢さんのコメント。
ギターの福原将宜さんはKのバンドメンバーとしても参加しているんだとか。
「なので『あたらしい曲なんですが、これやりたいんです』って『Friends before Lovers』の
楽譜を渡したらですね、『あ、これ? 毎日弾いてますよ』と言われて、
大船に乗った気になりました(笑)」
コーラスのZOOCOさんはおなじみ。
「僕が『ぜひともZOOCOを!』って。
『ZOOCOじゃなきゃ駄目なんです!』って口説きおこして。…?」
会場笑。
「口説いて起こすのか?(笑)←起こす真似
今日は言い間違いが多いですね。 口説き“落とした”んです(笑)」
もうお一人のコーラス、KAZCOさん。
「レコーディングしてからもう随分日にち経ってるんですよ。
だから『ここはどう歌うんですか?』って聴かれても忘れてるんですよ。
僕が『えーと、えーと…』って言ってるうちに『こうなんですね?』と、
ばしっとやってくれるという、頼れるお姉さんです」
黒沢薫バンド、再び勢揃いです。
♪Windy Love
黒沢さんの声はもちろん、コーラスの声もさわやか。
サビ部分でコーラスのお二人がやっている振りを覚えている人が多いらしく、
一緒に踊っている方もちょこちょこ見かけました。
♪Love a flava
まだこの曲が残っていたのですね。
三浦大知氏、それからお馴染み?SOYSOULのボーカルのお二人、CaizeさんとK-ONさんも
舞台袖から飛び出してきました。
こうなれば観客も熱狂せずにいられません。
観客一同、それからステージ上のみんなも一緒になってお祭り騒ぎ。
ラップ部分はK-ONさんがやっていましたが、黒沢さんも後ろで合いの手を
入れたりしていました。
熱くて暑い。そして本当に楽しいステージでした。
終わってゲストのSOYSOULの二人と三浦大知氏は退場。
「楽しかったけれど、また一人になってしまいました。
なんか、やっぱり一人になると淋しいですね(笑)
でもこうやって、僕一人のためにみんなが来てくれて、お客さんも来てくれる。
今、本当に嬉しいです。
この嬉しい気持ちを胸に、僕は歌い続けます…」
♪遠い約束
静かに流れ出したイントロ。
そして黒沢さんの息遣いまで聴こえてくるような静かな会場。
アカペラ調で始まった曲に、観客は吸い寄せられていきます。
ツーコーラス目のサビ部分からバンドメンバーもみんな合流。
このライブの締めくくりに相応しい、力のある音楽を披露してくれます。
持ち味のハイトーンからローボイスまで、伸びのある声で最後まで魅せてくれた
黒沢さんでした。
会場からは惜しみない拍手。
最後にバンドメンバー、マニピュレーターの宇佐美秀文氏、ゲストの三浦大知氏と
SOYSOULの二人も再びステージへ。
「ありがとうございました!」
お約束で、黒沢さんは投げキッスをしてステージを降りていきました。
公演終了のアナウンスがあるまで、さらなるアンコールを期待していた観客も多数。
この時間が終わってしまうのがもったいないと思える、熱く楽しいソロライブでした。
Special Thanks to りえさん、ネコさん