〜ライブレポート〜
<ゴスペラーズファンの集い2006> 2006年09月22日 Zepp Osaka
場内にはカーク・フランクリンの曲が流れています。
ゴスライブのときの「FIVE KEYS」でおなじみの「Revolution」も流されていました。
やがて曲が小さくなり、照明が落とされます。
ステージ上に五つの影が。会場からは拍手。
♪Soul Man
挨拶代わりのガツンと来る一曲。
こういう曲から始められるのもファンの集いならではでしょうか。
勢いのあるリード、バックボーカル。
村上・黒沢の掛け合いも熱い。
♪Love Light
一転、さわやかな曲に。
今日は五人とも調子がいいらしく、よく声が伸びています。
♪風をつかまえて
あいかわらずブリッジ部分の北山さんの声がさわやかです。
かなり安岡さんが飛ばしていて、よくコーラスが聴こえていました。
安岡「Zepp Osakaに集まってくれているみんな♪」
ゴス「Oh Yeah!」
リーダーお得意の浪曲を、今回は安岡さんが担当。
ファンの集いも、久しぶりの全国ツアー形式。
大阪に来るのも実に四年ぶりです。
安岡「何故ならそれは♪みんなに♪逢いたくて♪逢いたくて♪逢いたくて♪」
ゴス「Oh Yeah〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
会場からは拍手と大歓声。
酒井「はいどうも〜」
ゴス「ゴスペラーズでぇす!」
酒井さん、なんだかお笑い芸人と化しています…。
まずは近況報告も兼ねて自己紹介と行きましょう。
酒井「秋ですねー。食欲の秋、何でも食べちゃう酒井雄二でーす!」
黒沢「今日もカレーを食べました。黒沢薫です」
村上「…二日連続で、同じ内容のファンレターもらったんですよ。
『てっちゃん、太った?』(会場笑)
…太りました。
これからのCD発売、プロモーションに向けて、プチ・ダイエットをしようと
思っています、村上てつやです」
「プチ」という言葉がちょっと可愛くて会場笑。
安岡「僕は固いものを食べるのと同じぐらいの量を飲んでいます。
飲欲の秋、安岡優です」
この時点でリーダー半笑い。
村上「インヨクって…なかなか聴かない言葉だね」
黒沢「なんかエロいよ!(笑)」
この言葉↑に会場もメンバーも反応します。
「エロいよ!」「エロいよ!」
メンバー、何故か体を振る仕草までつけてやっています。
ゴス「安岡くん、エロいよ!」
安岡「そぅお?」
安岡さんも同じ仕草で応酬。会場笑。
村上「待って、もう一回やろう!
安岡くん…」
ゴス&会場「エロいよ!」 …なんか変な空間です。
言われた安岡さんはさわやかに
安岡「メンゴメンゴ♪」
会場は大爆笑の渦でした。
北山「えー、北山陽一といいますけれど。僕は最近テニスとかやっています」
村上「やってるね」
北山「ハワイで対戦したよね」
黒沢「北山はね、球速いんですよ」
北山さん、ハワイで本格的に習おうとレッスンを申し込んだのだそうです。
北山「何時頃がいいですか?って言われたので『じゃあ12時から02時頃どうですか?』って
言ったら『それは…』って言われて」
村上「そりゃそうだよね」
黒沢「沖縄の人が昼間泳がないのと同じですね」
暑すぎますもんね。
それでも予約を取り付けて、行ってみると日本人の女性講師が教えてくれたのだとか。
北山「その人が『北山さん、ダンスとかやってます?』って言うんですよ。
『あ、はい、まあ、一応振りみたいなものは』って言ったら
『アップでとってます?』って」
村上「アップ?」
北山「あ、リズムね」
ゴスメンバー、リズムを取るのに体を沈めるのではなく、体を浮かす仕草。
黒沢「ダンスの基本ですね」
北山「『そうですね』って言ったら、『それが出てます』って。
打つのに体が浮いてたみたいです。
体を沈めて打つようにしたら、ズバッと本当にボールが飛ぶようになりました」
村上「ああ、でもね、北山は構えはいいけど(コートに)入らないから(笑)
言葉攻めに弱いんだよ」
酒井「スポーツに心理戦持ち込むなよ(笑)」
会場笑。
村上「『ヘイヘイ北山、またフォルト(サーブミス)か?』って言ったら、
ホントにやるからね(笑)」
それも戦略の一種と言えばそれまでですが…。
今本当に北山さんの中ではテニスがブームになっていて、マネージャー等を相手に
打っているようです。
北山「マネージャーの渡辺くんとか、ちょっと大きいの上げたら…」
北山さん、ボールを追っておろおろと背走する真似。会場爆笑。
黒沢「それ、野球の外野じゃん!」
村上「本当にそんな感じなんだよ(笑)」
さて、自己紹介が長くなりましたが、Zepp Osakaは満員御礼状態です。
「他の会場よりもぎゅうぎゅうなんじゃない?」とはリーダー談。
酒井「エノキの束みたいですね」
安岡「エノキって…もっと他の言い方ないの?(笑)」
黒沢「俺は押し寿司切ったみたいだって言おうと思ったんだけどさ」
そう言った黒沢さん、爪先立ちで前のめりになる真似。
酒井「うん…まあ、押し寿司でいいよ」
いいんですか??
ファンクラブツアーは新曲のお披露目も兼ねています。
酒井「曲がいっぱい出来すぎて、背広の内ポケットが膨らんでる感じ?」
言いたいことがわかるようなわからないような…。
安岡「曲も全部録り終えて、生産している段階です!」
会場からは拍手が起きます。
そんなわけで、早速安岡さん作の新曲を。
村上「エロい男安岡!」
まだ引っ張っているのですね…。
村上「どんな曲ですか? エロい曲ですか?」
安岡「曲はエロくありません!(笑)」
この曲は彼らが海外ツアーに回っていたときに出来たものだとか。
安岡「それぞれの国の言葉がありますけれど、一つだけわかることができるようになるとしたら、
こんな言葉がわかったらいいなという思いで作りました」
♪Simple Words 〜アルバムより
安岡・黒沢のツインリードというめずらしいパターン。
いつもの安岡さん独特の甘さというよりは、温かさが伝わってくる曲でした。
♪陽のあたる坂道 〜10月18日発売シングル
黒沢さん作らしい、さわやかな曲。
特にこの日、五人の声の伸びがよかったので素晴らしい響きでした。
村上「どう?」
新曲のウケが気になったらしく、早速観客に尋ねるリーダー。
村上「好きか?」
なんか、変な関西弁になっているのですが気にしないということにしておきましょう。
もちろん観客からは歓声と拍手が送られます。
「Simple Words」については
安岡「『I love you』というところを、海外でもその国の言葉に置き換えたら、
どこででも使えます」
村上「インドネシアとかでもね」
安岡「インドネシアでも。 …インドネシア!?(笑)」
インドネシアって何語だっけ?というような話に飛んでしまいました。
北山「マレー・インドネシア語じゃないですかね? 僕は知りませんけどね」
そして「陽のあたる坂道」はTOYOTA・IsisのCMソングに決定しました、という報告をして
喝采を浴びていました。
「ラジオでもオンエアしたんだけど、TAKEちゃんのイメージが強くてねー」とはリーダー。
この集いの少し前、ラジオで「陽のあたる坂道」をオンエアした日のゲストが
Skoop On SomebodyのメンバーであるTAKE(武田雅治)さんだったのです。
(ここの件はラジオが聴けない筆者には意味がわかっていません。ご了承ください)
村上「武田武田武田〜♪」
酒井「何だそれ、漢方薬か?
酒井酒井酒井〜♪とか、自分の名前を歌にするのって変だよ(笑)」
村上「入ってくるとき(開場後)にカーク・フランクリンの曲を聴いてもらいましたが
彼ともレコーディングをしまして。
話題沸騰のはずなんですが。はっはっはっ…」
リーダー、謎の笑い。まだ手ごたえがないということでしょうか?
「まあまあ(笑)」とメンバーに宥められていました。
さて、今度のアルバムはどんな感じなのか?と言いますと。
黒沢「一枚目のアルバムに感じが似ています。
Fresh!な感じですね。下唇を噛んで『Fresh!』(笑)
そのあとに「r」が来るから言いにくい(笑)」
安岡「平均年齢30歳過ぎてるのにFreshなんですね(笑)」
黒沢「それぞれ歌いたい曲を持ち寄りまして。
だからいろんな曲があって、本当に一枚目のアルバムみたいな感じです」
安岡「曲数も、今迄でいちばん多くなっております」
会場からは拍手が起きました。
そこへ、赤いファイルをもった謎の人物が登場。
村上「誰だアンタは(笑)」
伊藤「ゴスペラーズのマネージャーの伊藤と申します」
会場からは大歓声。
村上「えっ、ひょっとして伊藤ちゃん、ブレイク?(笑)」
本番中に伊藤マネージャーが現れたのは、仕事の依頼があったからだとか。
伊藤「全国芸能マネージャー連絡会からですね、最近マネージャーを志すも
途中でやめていく人が多い。
だからマネージャーのやりがいとか、担当アーティストがブレイクしたときの
達成感等を歌にして、テーマ曲を作ってほしいということなんですが」
しかも締め切りが今日。今すぐここで作れという話。
安岡「つまりは俺らの心の準備とか、そういうのは一切考慮してくれないわけね?」
村上「ほう」
安岡「うん、まあ、やりますよ」
伊藤「よろしくお願いします」
マネージャーの斜め後ろから見ていた黒沢さん、突然マイクオフのまま歩み寄ります。
黒沢「ちょっとお前!それ見せてみろ!」
マネージャーのファイルを覗き込む黒沢さん。
黒沢「全国芸能マネージャー連絡会副会長伊藤って…お前そんなことやってんのか?(笑)」
村上「お前の仕事じゃねーか!(笑)」
メンバーが沸いているところに、デジタル時計と一緒に派手な衣装の男性が登場。
「さて、『これがゴスペラーズの作り方!』。
今回の御題は全国芸能マネージャー連絡会からの依頼で。これ、嘘ですけどね?
『マネージャーのやりがいなどを歌に』ということです。
ワタクシは小池竹見です。よろしくお願いします」
演出家の小池さん(劇団双数姉妹)でした。
メンバーの後ろにはホワイトボードが用意されます。
時間制限は15分。用意、スタート!
早速ボードには酒井さんと黒沢さんが書き始めます。
酒井さんは本日の御題を。黒沢さんは…北山さんの影で見えません。
村上「同時に書き出すと学級会みたいだね(笑)」
そんなことを言っている場合ではありません。時間がない。
大体のコンセプトについて話し合いに入ります。
誰が言い出したか、「俺はマネージャー♪」というキーワードを決定。
しかし会場はくすくす笑い。
北山「ああ、伊藤ちゃん?」
北山さんがホワイトボードを前に引っ張ってくると、そこには酒井さんが書いた
キーワードの他、黒沢さんが書いた伊藤マネージャーの似顔絵がありました。会場爆笑。
「やめられないほどおいしい稼業…」
「俺はマネージャー♪ …」
「朝のモーニングコール…」
北山さんは佐藤五魚さんのキーボードを借りて弾き始めます。
ホワイトボード組の黒沢、酒井両氏は銘々自分の書く場所を囲って詞を考え始めます。
安岡「リーダー、またラップとか入れたらいいんじゃない?」
調子に乗ってリーダーは歌い始めます。
村上「安岡の朝食を作る♪ 安岡はもう食っていた♪」←ラップ
会場爆笑。
歌いながらも作曲陣を気にしているリーダー。
鳴らされる音にヒューマン・ビート・ボックスを入れて会場から拍手をもらったり
していました。
キーボードの佐々木真里さん始め、バンドメンバーも協力してくれています。
そんな中、仕事をしていない人が一人。
安岡「『やめられないほどおいしい稼業』って、おいしくないから辞めてんだっつーの!」
会場笑。
安岡「えー、人が歌詩を書いてくれると楽ですね。
『これ、“ミモザ”って言うの。きらきらした感じでよろしく』
よろしくって何!?(会場笑)
『え、どんな歌?』『大人のラブソング』
わかんねーっつーの!」
会場大爆笑。
ネタにされているのを知ってか知らずか、黒沢さんら作詞陣も頑張っています。
「Moneyじゃないんだぜ…」
小池「あと○分です!」
安岡「あと○分ですね〜」←他人事
小池「安岡さんはリーダーシップですか?(笑)」
安岡「リーダーシップって言うの?(笑)」
小池「まあ、それもリーダーシップじゃないんですか?」←どこが??
安岡「ところで小池さん、その服はどこで買ったんですか?」
小池さんは赤いキラキラがついたベストを着ています。
小池「裏原で…」
安岡「今、知ってる地名言ったんじゃないの?(笑)」
小池「そうです、すみません(笑)」
作詞陣を見て「自分の領域を決めて書くというのも…」と笑ったり、安岡さん一人は
完全にサボりモードです。
作曲陣はと言いますと、北山さんがもう一つのホワイトボードにコードを書いて
バンドメンバーと打ち合わせています。
音を鳴らしてもらったのですが、何だかコード進行が有名な曲とそっくりだった様子。
村上「似てるね」
酒井「いや、まんまだから。どうする?このまま行くか、全部壊すか」
村上「このまま行こう」
あからさまにそのままなので、曲調を変えたりして悪戦苦闘。
その内の一つを聴いて
村上「なんか、アルグリーンみたいだね。『俺はマネージャー♪ Haha!』」
アルグリーン調のマネージャー曲も披露するリーダーでした。
その間、安岡さんと小池さんは今までの集いで披露された曲のおさらい。
これまでに、お母さんとかと一緒(体操関係)、野球の審判の曲、相撲の曲などを
作成してきたのだとか。
安岡「アウト!セーフ!よよいのよい!♪」
あのー、それは審判ではなくて野球拳では…。
小池「作詞の方はいかがですか?」
殆ど手が止まっている作詞陣に話を振る小池さん。
黒沢「コード待ちです」
酒井「イラストの完成度は上がったんですが(笑)」
待っている間、先ほどの伊藤マネージャーのイラストに手を加えている黒沢さんでした。
村上「安岡にモーニングコール♪ 安岡はもう起きていた♪ ←ラップ
やばい、抜け出せなくなってきた!(笑)」
安岡さん大好きなのですね…。
小池「あと一分ありません!」
黒沢「難しいね…(笑)」
酒井「これをここへ…」
まだまだ検討中のメンバー。
最後の手段、小池さんが時計を止めてしまいました。
安岡「あっ? やさしい時間が流れ始めました(笑)」
村上「なんか、アイデアがどんどん湧いてくる!(笑)」
と言っているところに、「うーーおーーーーーー…」と何だか二つの変なうめき声が。
作詞陣、ホワイトボードの前で固まっています。
安岡「あなたたちの周りだけ時間がゆっくりにならなくていいですから!」
黒酒「ああそうか!(笑)」
どうやらテープの遅回しのイメージのボケだったみたいです…。
村上「俺、どうも『炎のモーニングコール』とか勝手に変えたくなるんだよな(笑)」
曲は大体固まったようです。
黒沢「これいらねーんじゃない? で、これをこっちへ持ってきて…」
酒井「これ、ここの方がいいよ」
黒沢「俺はマネージャー♪ …」
酒井「そこ、伸ばした方が」
詞も殆ど出来上がってきたようです。
黒沢「俺はマネージャー俺はマネージャー…(早回し状態)…俺はマネージャー♪ か?」
会場からは拍手。
「よし、人を決めよう!」とリーダーもホワイトボードに書き込んでいきます。
村上「ここ俺。村上の“M”。
で、安岡……俺は“M”なのに何故か“安”と書く(笑)」
安岡「ああ、僕ですか? 自分のことだと思ってませんでした!」
どこまでやる気がないんですか、アナタは…。
村上「あと黒沢いけるな? ていうか、黒沢しか覚えてないから(笑)」
黒沢「大丈夫大丈夫」
村上「“K2”…っと」
黒沢「あ、懐かしい!(笑) 僕の高校時代の愛称です」
これでリードボーカルも決まりました。
黒沢「酒井と北山はこのあたり(とボードを指す)合いの手入れてくれ」
酒井「合いの手?(笑)」
♪俺はマネージャー
一昔前のソウルミュージックのようなイメージでしょうか。
とてもシンプルな音楽に出来上がりました。
「俺はマネージャー」を何度も繰り返し、その間に上記のような詞を織り込んでいます。
サボっていたわりには安岡さんのリードもなかなかいい感じでした。(失礼)
会場からは大きな拍手。
酒井「悪い、『朝のモーニングコール』ってかぶってるね」
村上「それでだ! 俺が『炎のモーニングコール』にしたくなったの(笑)
まあでもいいよ、我々の業界はモーニングコール朝とは限らないから」
黒沢「昼もあるからね(笑)」
村上「安岡の、高いところから入ってきたのもよかったね」
安岡「雰囲気を変えてみました」
北山「あれはよかった」
サボっていてもやはりプロなのですね。
黒沢「喉が疲れました。水飲んでもいいですか?」
酒井「どうぞどうぞ。功労者!」
会場からはまた拍手が送られました。
歌の最後の方で再び時計が動かされ始めたので、一応“時計だけ見てみると時間通り”に
曲が出来上がりました。
小池「『これがゴスペラーズの作り方!』でしたー!」
小池さん退場。時計とホワイトボードは撤収されました。
村上「もう一曲、あたらしい曲を行きたいんですが。
これはまだラジオでも流れていないね?」
黒沢「まだです」
♪Platinum Kiss 〜10月18日発売シングル
アカペラにしてはずっしり重い雰囲気の曲。
二人同時に同じ部分を歌ったり、一瞬バックボーカルが消えたりと、
アカペラならではの“空気”を有効に使っている感のある歌でした。
村上「どう? 好きか?」
リーダー、観客の反応を確かめています。
村上「この曲は黒沢が作曲ですが」
黒沢「はい、僕が曲を作って、詞は安岡に…丸投げしました!(笑)」
黒沢さんと安岡さん、投げる真似。会場笑。
もしかして黒沢さん、「ゴスペラーズの作り方」のときに詞を作りつつも
安岡さんの暴露話をしっかり聴いていたんでしょうか?
黒沢「きらきらした感じの曲にしてみたんですが」
安岡「だからPlatinumですか?」
黒沢「…よくわかったね〜(笑)」
そのまんまです…。
黒沢「詞はね、重い感じがいいって言ったら『大地を目指す流星』と来たんで(笑)」
酒井「重い!(笑)」
黒沢「さすがですね(笑)」
この曲は「陽のあたる坂道」同様、既にタイアップが決定しています。
安岡「フジテレビ系のお昼の『紅の紋章』というドラマの主題歌として
書き下ろしたんですが。
あの時間のドラマというとね、まあ、理不尽な虐めにあったり(笑)
主人公がいろんな困難に直面するという感じだと思うんです。
それでもいろんなことを乗り越えて、最後には幸せになってほしいという
願いを込めて、詞を書きました」
なるほど、そう思って聴くと深い曲ですね。
さて、ここで懐かしい曲も行ってみましょう、ということで、北山さんが音叉を
取り出します。
さて、何が飛び出すのでしょう。
♪参宮橋
たしかに懐かしい…。
途中で地声も入っていましたが、殆どが裏声リードというのはリーダーにしか
歌えないでしょう。
この曲のバックボーカルでも安岡さんの声がよく響いていました。
かなり調子がよかったようですね。
♪八月の鯨
これまた懐かしい。
「CDよりも生で聴け!」と声を大にして言わせていただきたい曲です。
この熱さはCDでは絶対に伝わりません。ぜひ生で。
途中、ターンしたときに黒沢さんがよろめいた気がしたのですが、
気にしないことにしておきましょう。
そのまま次の曲のイントロに。
おっ、「Real tight」ですね?と思ったら、直ぐに止まってしまいました。
村上「この曲、好き?」
会場「いえーい!」
またイントロの一部。
村上「この曲、好きかー?」
会場「いえーーい!」
♪Real tight
中央でメンバーが集まったり、ぱっと散ったり、曲の見せ方は号泣ツアーのときと
変わっていませんでした。
サビ部分では北山さんが膝をついて大熱唱していました。
他のところでもよくターンしていましたし、北山陽一本領発揮と言ったところでしょうか。
村上「この曲、好きか?」
会場「いえーい!」
大盛り上がりです。
村上「またもう一曲、新曲やりたいと思うんだけど。
『Real tight』が好きだったら多分好きになってくれると思う。
好きかー?」
会場「いえーい!」
村上「ついてこられるか?」
会場「いえーい!」
村上「置いていかねーぜ! 誰一人置いていかねーからよ!」
会場「いえーーーい!」
安岡「…そんなキャラ、やったことないじゃん?」
傍でメンバーが爆笑しています。
村上「誰一人置いていかねーからな!」
会場「いえーい!」
村上「…慣れないキャラやったら後が続かねえ!」
会場もメンバーも大爆笑。
♪ラプソディー 〜アルバムより
熱くて強い。今までのゴスペラーズにはなかった感じ。
内に秘めた熱さや歌い継ぎの仕方は「Real tight」に通じるものがあります。
今度は黒沢さんが膝をついて熱唱。直ぐに立ち上がりましたが。
観客もすっかり乗っています。
誰一人置いていかれなかった…のではないでしょうか?
大ノリのまま、黒沢さんを前に、他のメンバーはその後ろに集まった形で終了。
これは何の曲への布石でしょう?
黒沢「何か求めて〜♪」
会場からは黄色い歓声が上がります。
黒沢「走り出す〜♪」
その後を受けて歌うリーダー…のはずが、突然にやり。会場笑。
急に何かに憑かれたように、ウケ狙いに走り始めます…。
歌い継ぐ黒沢さんは半笑い。後ろで安岡さんも困った顔をしています。
村上「終わらなあぁぁぁいぃぃぃ〜○×△■ぃぇ♪」(←よくわからない揺れ)
黒沢「…ィェ?」←マイクオフで半笑い
村上「…終わらな〜〜〜い♪」←もう一度チャメ
黒沢「…世界へーーー♪」←無視して見切り発車したらしい
♪終わらない世界
G10ツアーヴァージョン。最近はこちらが主流ですね。
やはり盛り上がります。
この曲の「Fly to sky」部分での観客の手の動きが揃っているのを見ると、
さすがゴスマニアだなと思わされます。
♪一筋の軌跡
「一つになるのさ!」というリーダーの掛け声で始まりました。
この曲で一本指が揃うのも、さすがはゴスマニア。
「LaLaLaLaLaLa〜♪」はメンバーが煽って観客にも歌わせました。
もうすっかりおなじみ。直ぐに歌えるゴスマニアたちもさすがです。
「ゴスペラーズでした! ありがとうございました!」
アウトロを背に、観客に頭を下げてメンバー退場。
演奏を終えてバンドメンバーも退場します。
総立ちの観客たちは拍手を送ります。
その音は、そのままアンコールを求める拍手に。
やがてメンバーが再登場。
♪A DREAM GOES ON FOREVER
これもまた懐かしい曲です。
途中で歌の速さを変えたり、強弱をつけたり、変幻自在。
そのあたりに、CD収録時よりも貫禄を感じました。
村上「アンコールありがとう!」
場内からは拍手。
それではメンバーから、ひとことずつご挨拶。
酒井「さっき歌った『A DREAM GOES ON FOREVER』は、今も夢を追い続けている
僕らのことを勇気付けてくれるような気がするんですが。
高野寛さんのイベントに参加させていただいたときに
『じゃあ次は“ドリオン”行こうか』とおっしゃっていて、
えっ、高野さんも“ドリオン”って呼ぶんですか?と思ったことがあります。
曲を好きという気持ちには、ベテランも我々も、お客さんも等しく同じだなあと
思ったのでありました」
※筆者注:言っている意味がわかるようなわからなかったような、なのですが、
そのまま書いておきます…。
北山さんの番になって、会場から「陽ちゃーん!」という黄色い声が飛びます。
ご本人ちょっと嬉しそう。
北山「このまえ血液型の話になりまして。
ゴスペラーズはA型(黒沢・北山)とB型(酒井・安岡)だけなんですよ。
不明っていう人も一人(村上)いますが。
この組み合わせの場合、大体は空中分解しちゃうらしいんですけど、
このグループは今までそういうことは一切なく、続いてきています。
これからも、皆さんがエネルギーを送ってくれている限りは、
そういうことがないと確信しております。
僕たちも本気でゴスペラーズをやっていきますので、皆さんも本気で僕らのことを
応援してください。よろしくお願いします」
それを聴いていた安岡さん、マイクを外したまま「本気で?」とリーダーに向かって
何か話していました。何を言っていたのでしょうね?
お次は黒沢さん。
「黒ぽーん!」という声が飛びます。
黒沢「…みんな大好き!」←アイドルチックに
会場爆笑。
黒沢「えー、今日はあまり熱くなり過ぎないようにしていたんですが、
皆さんの熱気に押されて、つい膝をついて歌ってしまいました。
いかんいかん、と思って直ぐ立ったんですけどね。
そんなふうに、僕らは皆さんに力をもらっています。
ゴスペラーズ坂という、長い坂を上っている途中で『もう疲れたよ』というときも
あるんですが、そんなときは、皆さんに支えられて、背中を押してもらって…
(北山、黒沢の背中を下から押す)
君じゃなくて!(笑・会場笑)
皆さんに背中を押してもらえたら僕らも頑張れますので、
これからも応援よろしくお願いします」
次の安岡さんにも「ヤスー!」という声が飛んだのですが、安岡さんは黙殺しました…。
メンバーもちょっと苦笑い。
もっとも、話し始めたところだったので仕方ないでしょうね。
安岡「今までずっと歌ってきましたが、新曲は当然ですけど、懐かしい曲の中にも
歌いたくない曲というのが一曲もありません。
それは、どの曲も皆さんに愛してもらっているからだと思います。
これはほんと、幸せなことだと思います。
最後に黒沢さん風に言わせてもらえば
(膝をついて)『みんな大好き!』」
会場は爆笑でした。
最後にリーダー。
村上「…昨日生まれたBaby♪」
いきなり何が言いたいのかわかりませんでしたが、とりあえず笑いが取りたかったみたいです。
村上「SOUL POWERありがとうね。
今言うことじゃないと思うけど。
エナメルブラザースのときにスコールがあったりしたけど、
あの大阪の成功があったから東京でもやれたんだと思います。
別に他がよくなかったとか、そういうことじゃなくてね。
それで勢いがついて乗り切れたんだと思います。本当にありがとう。
今言うことじゃないんだろうけれど、改めてお礼が言いたかったので。
また12月からツアーが始まりますので、近くの町に僕らが行ったときには
遊びに来てください」
SOUL POWERでのリーダーの涙の理由はここにあったのですね。
場内からは大きな拍手が送られました。
村上「最後に、こういうファンクラブツアーだからできる曲をやりたいと思います。
ぶっといソウルを!」
♪真赤な太陽
ゴスペラーズ単独ライブでは本当に久しぶりに聴く曲です。
ということは、当然“あれ”があるわけですね?
リーダーが観客を煽り始めました。
村上「コガネムシー!」
またそれですかっ! ※シーガイア楽園音楽祭参照。
以下、「飛んでいけ」「あの空へ」など、観客は完全にリーダーのおもちゃに
なっています…。
挙句の果てに
村上「マヨネーズー!」
どこから出てきたんですか、その単語は…。
メンバーも苦笑中。
村上「コガネムシー!」
観客「コガネムシー!」
村上「緑色ー!」
観客「緑色ー!(笑)」
ついにメンバーからストップがかかりました。
黒沢「何でもいいのかキミ(観客)たちも!(笑)」
ついでにツッコミ。
北山「コガネムシは黄金色なんじゃないの? だから黄金虫なんでしょ?」
安岡「緑色はカナブンだよ」
村上「あるの。ある。緑色もあれば、茶色もある」
リーダー壊れてきています…。
村上「さあ、そろそろ喉もあったまってきた頃だろうから、なりきりゴスペラーズー!」
観客「いえーーい!」
場内全体に「Woo,Ah,Oh〜〜〜♪」を教え、あと二つ、パートを増やします。
その間、一所懸命安岡さんが教えている横でリーダーは「コガネムシ!」や
「マヨネーズ!」を連発していました…。
さらに黒沢パートである「YeahYeahYeah〜♪」を追加。
それのさらに高いパートも追加。
黒沢さんが教えているところで、今度はリーダー、「イエ〜〜〜イ!」とVサインを始めました。
黒沢さんも半笑いで「イエ〜〜イ!」。会場までついていっています…。
これでどうだろう?と調整している間に、横の方にいた酒井さんが歌に乗って
歌舞伎役者のようなダンスを始めました。
それに気づいた黒沢さんは暫く見ていましたが、一緒になって踊り始めます。
場内爆笑。歌えません。
村上「酒井に惑わされるな!」
いや、それ無理ですって。
しばらく笑いは止みませんでした。
村上「イェイイェイ娘もうちょっと頑張れ!」
酒井「俺はウーアーオー娘を応援するよ」
村上「今教えた、コガネムシとマヨネーズ以外は続けてくれ!」
心配しなくても、誰もやっていません。
この後ゴスメンバーも歌い始め、ゴスペラーズ、会場の大合唱。
その間ずっとリーダーと黒沢さんが「イエ〜〜〜イ!」をやっていたのは
ご愛嬌ということで。
すっかり気に入ったらしく、黒沢さんは歌い終わってからも「これいいね(笑)」と
「イエ〜〜〜イ」をやっていました。
バンドメンバーも再登場。
リーダーが紹介していきます。
「DJバリ“K”〜んーー」などと言いながら「イエ〜〜〜イ」のVサインつき。
会場もノッて一緒にやっている人が多数いました。
ゴスメンバーも紹介。
黒沢さんの番になったとき、「みんな、大好き!」とちょっとおどけてやったのを
リーダーが気に入った様子。
ことあるごとに「黒沢薫!」と何度も紹介。
その度に「ありがとう!」「またよろしく!」と、吉本新喜劇張りにコケたりしていた
黒沢さんでしたが、最後に振られたときには
「もう何も出ません!」
と土下座していました。お疲れ様でした…。
全員でステージ前方に出て、手を繋ぎ…
村上「今日こそは、北山!(笑)」
北山「みんな、大好きやで!(笑)」←関西弁注目。
みんなで頭を下げます。
その間、「何?そんなキャラだったか?」と酒井さんは一人ぶつぶつ言っていました。
これで終了。
お約束、北山さんの投げキッスで出演者はステージを後にしました。
帰り際、普段ならゴスペラーズの曲等が流れるわけですが、何か聴いたようなフレーズが。
「マネージャー〜♪」
先ほど作った曲を録音、そのまま場内に流していたようです。
曲が終了した瞬間、帰りを急いでいた観客たちからも拍手が起きたのは
言うまでもありません。
Special Thanks to らいなすさん