〜ライブレポート〜
<ゴスペラーズコンサート2005> 2005年11月12日 米子コンベンションセンター
開場後、いつもならDJバリ“K”〜んさんがターンテーブルを回していたり
音楽が流れたりしているのに、今回は何もないのです。
何だか静かだな?と思っていると、やがてステージの照明が落とされ、メンバー五人だけが
ステージ上に現れます。場内からは拍手。
安岡さんは短髪で髪が黒くなっていました。新鮮。
黒沢さんは左小指にソロツアー時のグッズであるピンキーリングを着用していたようです。
ステージに向かって左から村上、黒沢、酒井、安岡、北山の順。
この並びは、もしや。
北山さんが音叉を取り出します。
♪いろは
やはり出ました、この曲。
歌の勢いに流されず、かといってセーブしすぎず、しっかり歌われている感がありました。
「Gospellers!」で五人が集まり、観客からは歓声が上がりました。
♪UPPER CUTS9502
メンバー紹介で安岡さんは「髪が黒いです!」と紹介されていました。
「侍ゴスペラーズ」では軽くステップを踏んでおり、お約束の「皆様のゴスペラーズ!」で
拍手と歓声をもらっていました。
「FRENZY」はやっぱり盛り上がります。
♪Soul Man
これぞゴスペラーズ。
村上・黒沢の掛け合いもさることながら、バックの歌声も熱い。
観客もノリノリ。すっかりゴスペラーズのペースに巻き込まれています。
五ヶ月ぶりに帰ってきたメンバーに拍手喝采。
「初めて米子に来させていただきました!」
というわけで自己紹介から。
「朝から髪のセットが決まらずにいらいらしていました。村上てつやです」
「髪が短くなっても汗の量は変わりません。(会場爆笑)
今日も大量に汗をかくと思います。安岡優です」
次のメンバーは…黒沢さんと酒井さんが譲り合ってお見合いしてしまいました。会場笑。
思い切ったように黒沢さんが前に出ます。
「このあたり(上のほう)の髪が伸びているのがポイントです。
髪の毛で少しでも身長をカバーしようとしています。(会場爆笑。失礼…)
黒沢薫です」
「そろそろ髪が切りたい酒井雄二です」
「一人だけ昨夜のうちに米子に来ていました。北山陽一です」
北山さんは当日電車に揺られるのが好きではないそうで、前日の島根県益田市から先に移動する
スタッフと一緒に来たのだとか。
北山「着いたのが午前3時でした」
村上「どれぐらいかかった?」
北山「四時間…とか、そんな感じ。
だから随分離れてるのかと思ったら200キロぐらいで、意外に遠くなかったみたいですね」
米子でのライブは初めてですが、近辺には、47都道府県回った号泣ツアーで漏れなく来ています。
村上「あのときは松江と鳥取市で、たしかお盆だったんですよね。砂丘とか…」
安岡「暑かったですね」
村上「そう、暑いって聴いてたから俺は夜に行って、イカ釣り漁船とか見たんだけど」
#このあたりのことは号泣ツアー最終日レポートを参照してください。
村上「で、実は僕たち、米子は初めてじゃないんですよ。
松江でのライブのとき、どうしても市内でホテルが取れなくて、
実は米子のホテルに泊まってたんですよ」
へえーっ。会場から歓声。
安岡「ライブが終わってから米子に移動して…」
村上「それから次の場所に移動したんで、暗かったから市内は何にも見てないんですよ。
コンビニが一軒あったってくらいで。
だから今日は米子のことを教えてもらおうと思います。
ライブが終わったら、何にも聴いてないのに教えてもらった気分になって
帰りたいと思います(笑)」
安岡「ああ、何だびっくりした!
『教えてもらう』とか言うから、ライブ中に講演か何か始めるのかと思いました!(笑)」
酒井「聴いてないよ!(笑)」
黒沢「コンベンションホールだけにね(笑)」
※コンベンション(convention) … 会議、集会等の意味。
村上「境港なら俺は水木しげるロードを知ってるけど(会場笑)
真っ白です僕たち(笑)」
#境港市は「ゲゲゲの鬼太郎」の作者として有名な水木しげるさんの出身地です。
真っ白といえば、今日の衣装も真っ白です。
この日は白いスーツで、それぞれのメンバーは胸に花をつけていました。
黒沢さんが明るい赤、リーダーと酒井さんが真紅、北山さんと安岡さんは黒っぽかったようです。
「でも、シャツが紫っていうのはどうなんだろうね?」
と言ってジャケットを広げて見せるメンバーたち。
たしかに、地味なのか派手なのか、という感じですね。
酒井「まあ、中が派手なのはヤンキーの基本ですからね!」
ヤンキーじゃないってば。というか…
黒沢「(ヤンキーは)中じゃねえよ!裏地だよっ!(笑)」
あ、そうか、と裏地を見せる酒井さんでした。(裏地は普通でした)
村上「さて、三曲、三曲って言っても十曲くらいありましたが、お送りしました。
ここでまた、カヴァー曲を歌いたいと思うんですけど」
ステージ後方でDJバリ“K”〜んさんがスタンバイ。
五人で音合わせをはじめます。
♪I Just Called To Say I Love You(心の愛)
CD未収録です。スティービー・ワンダーのカヴァー。
北山さん以外の四人で歌い継いでいきます。
途中から他のバンドメンバーも入場しますが、曲はアカペラとDJのセッションという
シンプルなスタイルでした。
最後のほうの、黒沢さんのフェイクが素敵。
原曲よりも熱く歌い上げている感がありました。
♪It should've been me(that loved you)
北山さんがステージから消えたぞ?と思ったら。
静かな曲調なのに熱い。内に秘めた情熱のようなものが感じられます。
自分の番になって戻ってきた北山さんも大熱唱。
CD発売当時よりも声に磨きがかかっていて、酒井さんとの掛け合いが決まっていました。
♪Yes,No,Yes...
その曲で来ましたかー。イントロと同時に会場がざわめきました。
号泣ツアーで披露されたS字ダンスは今回も健在です。
安岡さんのセクシーダンスが印象的。
そしてこれが、後のMCで他のメンバーにいじり倒されることとなります…。
でも、実はいちばんセクシーだったのは、メンバーと一緒にS字ダンスをしていた
キーボードの佐々木真里さんだったような気がします。
♪裸身
イントロ部分がアレンジされていたので一瞬「Sweet」かと思いました。
(当たらずしも遠からず…)
18禁曲(?)二連発。
バックボーカルの安岡さんの、特徴ある声がかなり効いていました。
ツーコーラス目のサビを黒沢さんが一瞬間違えましたが気にしません。(ん?)
それにしてもダンスが…個人的にはかなり……。
2002GT最終日に披露されたダンスとは随分違い、18禁度パワーアップな感じが…。
ちょっと懐かしい曲を聴いていただきました、と言うメンバー。
そこで「『Yes,No,Yes...』ねー」と切り出したリーダーはすでに半笑い。
イントロが始まったときにお客さんが驚きと喜びが入り混じったような
「はぁぁっっ!?」というような声が上がったのが面白かったようです。
リーダーのお客さんの真似に、メンバーも会場も爆笑。
酒井「ヨーグルトの入った瓶を落としたときのような反応ですね」
…???
メンバーも「何だそれは?」の顔。
酒井さん、思わず「はぁぁっっ!?」と飛び退く仕草。
北山「それ、予測できなかったことが起きたという以外は何の共通点もないと
思うんですが?」
酒井「あ、そうか、そうかなぁ」
勢いで面白くしようとしました?酒井さん…。
村上「俺はこの曲の邦題を勝手に『恋のタロット占い』ってつけてるんだけどね(笑)」
会場笑。
安岡「邦題って、日本人がつけたんだから邦題いらないじゃないですか!(笑)」
この曲の安岡さんの動きがリーダーはお気に入りなのだとか。
「あの、前に出てちょっとだけ下がるとか」
そう言いながらリーダー、安岡ダンスの真似。
クロスさせたりする腕の動きや脚の動き等、さすが始終顔を合わせているだけあって
上手いものです。会場も爆笑。
北山さんも同調して
「安岡が僕たちの前に出る場面があるんですよ。そのときは僕らも楽しみですからね。
歌いながら見てて『細かいとこ動かしてるな…』って(笑)」
言いながら北山さん爆笑。観客一同も大笑い。
安岡「あー、そうですか。えー……汗拭いてきます!」
逃走する安岡さん。
これでまた大爆笑と拍手が起こりました。
「I Just Called To Say I Love You」はスティービー・ワンダーのカヴァー。
その話になると、黒沢さんと酒井さんが二人でゆらゆらしはじめました。
#詳細は黒沢薫ソロライブ中「Ribbon In The Sky」周辺を参照。
村上「彼は最近新曲を出しまして、黒沢いわく『俺と同じ日にぶつけやがった』」
ソロライブのときに黒沢さんが言っていた台詞そのままですね。会場笑。
先日来日しており、放送局で黒沢さんは偶然すれ違ったのだとか。
村上「CD渡したらしいですよ」
黒沢「そう。渡して『聴いてください!』って言ったら
(ゆらゆらしながら高音で)『Thank you!I do!』って(笑)」
あの人普段から声高いんですね(笑)」
酒井さんとのゆらゆらツーショットはかなり笑えました。
さて、ゴスペラーズは長期休暇に入っておりました。
村上「この五ヶ月で、デビューがありました!」
お?あの話ですか?と思ったら、ステージ上では一斉にメンバーが手を挙げます。
黒沢「え?こんなにあったか?(笑)」
普通、デビューといえば“あの”話ですよね?
村上「えーと…宝塚みたいな花をつけた男が揃って手を挙げていますが(笑)」
暫く悩んだ挙句、リーダーは安岡さんを指名。
安岡「僕はね、ジェットスキーデビューしました! 免許を取りました」
おおー。会場拍手。
村上・北山が船舶免許を取って運転していたのが羨ましかったのだとか。
北山「あのときは(村上と)二人で『船長!』って呼び合ってたもんね(笑)」
じゃあ今度乗せてもらう?という話が出ると
「乗る? 後ろ乗る? いいよ♪」
と、大はしゃぎの安岡さん。
村上「で、どこで?」
安岡「江戸川とかで…」
メンバーからも会場からも失笑が漏れます。
村上「お前、ちっちゃいな…(笑)」
少々スケールが小さかったというオチはつきましたが、安岡優ジェットスキー免許取得の
話でした。
では次の人。他の三人が手を挙げます。
酒井「そんなのデビューとは言わない!」
安岡「おぉ!?(笑)」
村上「お前、その顔…(笑)」
自信満々の酒井さん。
「これぞデビュー!」「I am!」
酒井さん、だんだんと訳わからなくなってきています…。
村上「黒沢のデビューはわかるんだけど、あとの二人は読めないんだよ(笑)」
そう言いながら迷うリーダー。
村上「酒井のその顔は…相当面白いこと言ってくれるんだろうな?(笑)」
美味しそうな物は後回しなのか、ここで指名されたのは黒沢さん。
黒沢「えー、僕はソロデビューしました!」
安岡「世間一般に言うデビューはこれですね」
会場全体拍手。デビューといえば、この話をしなきゃ始まらないでしょう。
安岡「一人でやるってどうなの?」
黒沢「あのねえ、楽屋に入ったときに、いつもだったら『ごめん、遅刻した!』とか
言ったら『おーい』『おーい』とか返ってくるのに…」
村上「『おーい』って、どこかのやさぐれた中学生か?(笑)」
まあ、返事が返ってこないという話ですよね。
黒沢「楽屋とかも一人だと広くてですね(笑)
『マーチンの真似♪』
(ソファーにどっかと座る仕草。アルバム「Ebony&Ivory」ジャケット風)とか
やっても…」
安岡「ちょっと待ってください。一人でやってたんですか?(笑)」
黒沢「やってもツッこんでくれる人がいないから、淋しいなーって(笑)」
では、そのソロデビュー曲、歌ってもらおうじゃないですか。
村上「僕たちが心を込めて紹介します。黒沢薫ソロデビュー曲」
村上・酒井・北山・安岡「『遠い約束』」
♪遠い約束(黒沢ソロ)
他のメンバーは退場。黒沢さん一人がステージに残ります。
キーボードとの静かなセッションから入り、やがて熱く、力強い歌に。
コーラスは入らずとも聴き応え充分。
ソロ活動が決して、ゴスペラーズの五分の一でないことが証明されたような瞬間でした。
最後のほう、リードが重なる部分がありますが、フェイク気味に上手くカバーしていました。
ステージ上でゴスペラーズファンの拍手を一人で浴びている黒沢さん。
「やったな? やっちゃったな?」
ステージ袖から安岡さんが、何故かスキップ気味に駆けてきて黒沢さんに飛びつきます。
「黒沢さん、ソロデビューおめでとう!」
黒沢さんの腕を取り、高く掲げる安岡さん。
観客一同大きな拍手。
しかし、後からやってきたメンバーが大爆笑。
村上「安岡、お前今スキップしただろ(笑) 何でスキップなんだよ」
酒井「30過ぎてスキップするなよ!(笑)」
安岡「すみません、思いのほか遠かったのでスキップしてしまいました(笑)」
年齢は30歳を過ぎても気持ちはまだまだ学生のようです。
他の話に行ってしまいそうだったので安岡さんが戻します。
安岡「黒沢さんは本も出したんだよね。ソロの話、ここで流しちゃ駄目ですよ(笑)」
黒沢「そうそう、『ぽんカレー』と言います」
メンバー苦笑。
黒沢「まあ、ダジャレですね」
北山「じゃあ次に出すことがあったら『ぽんカレーゴールド』とか?」
これ、何気ない発言だったはずなのですが。
黒沢「そう! それ言おうと思ってたの。
第二弾があったら『ぽんカレーゴールド』なんてね♪って。…」
ちょっとがっかりの黒沢さん。
安岡「あーあ、潰したね、今(笑)」
村上「今だけじゃなくて、将来に向けて潰したね(笑)」
北山さんにタイトルを潰されてしまった今、ぽんカレー第二弾の行方はどうなるのでしょう…?
では、その北山さんのデビューを聴いてみましょう。
北山「僕はバラエティーデビューしました。バラエティー番組に単独で出るという」
「世界一受けたい授業」という番組ですね。
村上「解答率っていうか、あれはどうだったの?」
北山「一回答えて、ここ(画面の端)に正解の花の印もらいましたよ」
そのときの問題が
「スポーツジムの経営者が、入り口にわざと大きな柱を作って出入りしにくくしました。
それは一体何故でしょう?」
というもの。
酒井「皆目見当つきませんね」
正解は、客同士で通路を譲り合ったりして、自然と交流をしてもらうためでした。
安岡「絶対!(←声裏返ってます)それ見て自分のところにも作ろうとする人いるよね!」
いきなりのハイテンションにメンバーも会場も大爆笑。
村上「安岡…何なんだ(笑)」
安岡「思いがけず高い声が出て、僕自身びっくりしました(笑)」
本日のライブのキーマンは、どうやら安岡さんみたいですね…。
では、いちばん気になっていました酒井さんのデビューを聴いてみましょう。
酒井「えー、僕はね、いろいろやりましたよ。
一人でカツ丼屋を食べ歩いたりして。これが本当の【ソロかつどん】」
…。
会場全体大コケ。
黒沢「お前、それ言うのにあんな顔してたの?(笑)」
酒井「黒沢より先に当てられたら
『三キロ太りました。デブー(デビュー)』と言うつもりでした」
…米子には、一足お先に冬将軍がやってきたようです。。。
村上「僕は黒塗りデビューですね。ゴスペラッツね」
安岡「ああ、靴墨ね(笑)」
リーダーと酒井さんは夏のイベントで鈴木雅之さんや佐藤善雄さん(共に元ラッツ&スター)と
共演し、顔を黒塗りにしてラッツの曲を歌ったのです。
ラッツ&スターが流行っている頃、「靴墨を塗っています」と言ったのを本気にして
顔に塗った人から、「靴墨が(顔を洗っても)取れないんですけど」という手紙を
もらったことがあるのだとか。
村上「『ホントに靴墨塗ってるわけないだろ!』(マーチン風)って」
顔を黒く塗ればラッツ&スターの真似だと今でもわかります。
村上「俺たちはある? 真似されるような…」
安岡「リーダーはわかるよ。
サングラスかけて(カッコつけて)『ゴスペラーズ!』ってやったら(笑)」
北山も低い声出したらわかるかねー?という話になったのですが
村上「でも決めパターンないじゃん?」
安岡「そうだね。ラッツだったら(低音で)『ランナウェイ♪』とかやったらわかるけど」
村上「俺らはそういうのないもんなあ」
このラッツ&スターのベースボーカル、佐藤善雄さんがゴスペラーズの師匠。
北山「佐藤さんに『日頃から低い声を出せるようになrr(←??)らないと』って言われて…」
村上「そこ、噛むようなところじゃないだろ!(笑)」
メンバー苦笑。会場大笑い。
安岡「そう言えば昔、低さを意識するあまり、何か言う前にちょっと止まったりしてましたね。
『○×△■だよね?』『…(考)…ああ(低音)』とか。(会場笑)
唾を飲み込んでることがよくありましたね」
その頃の北山さんが不得意としているものに「カップリング」という言葉があったとか。
北山「何かの番組で振られたときに噛んで、トラウマになっちゃったんですよね(苦笑)」
安岡「それで、リーダーが面白がって北山に言わせようとするんですよ。わざと振るの。
カップリングって言わずに上手く逃げたら、
『あれ何だっけ?A面とかB面とか今言わないんだよね? 何て言うんだっけ?』
って、ベタな嫌がらせをするんですよ(笑)」
村上「やった、やった(笑) “Moving”のときとかだよな?(笑)」
リーダー自身が大ウケ。
黒沢「アンタ酷い人だな!(笑)」
リーダー、ステージ上に膝をついて自分一人で笑い転げていました。
さて、ようやく活動を再開したゴスペラーズ。
休養中に他のアーティストへの楽曲提供やコーラス参加等は精力的に行ってきました。
…という話をしている間にようやく笑いを収めて立ち上がってきたリーダー。
膝をパタパタ。
隣から黒沢さんも膝を払ってあげていました。
安岡「なのですが、実は僕たち自身の曲は、全然書けていません!
黒沢さんのソロ曲がすべてです!」
村上「それではアレなんで、CDに収めていない曲をここで歌いたいと思います。
去年の年末に、学園祭のときに披露した曲です。
髪の毛だけ学生になってるヤツ(安岡)もいますが(笑)
学生時代の希望とか、きらきらしていた時間を歌った曲です」
安岡「その名も、僕たちが出会った大学のサークルと同じ名前
『Street Corner Symphony』」
♪Street Corner Symphony
リーダーを中心としながらも、五人が細かく歌い継いでいくアカペラ曲。
彼らの大学時代の、きらめいていた時間に思いを馳せたくなりました。
その頃の気持ちを忘れていないからこそ、彼らは今ここにいる。
そんな気がしました。
♪FREE SPACE
疾走感があります。
五人で声を合わせるのは難しいんじゃないかと思える曲なのですが、やはりプロですね。
♪Vol.
…個人的に狂喜乱舞。
この曲の黒(以下省略)
※号泣後半戦あたりからのレポート参照。
この曲に関しては、筆者がいつも言いたいことは同じです…。
観客も一緒になって踊っていました。
よく見るとあの指振りダンス、黒沢さん以外のメンバーはみんな縦の動きなのですね?
♪終わらない世界
「Vol.」からメドレー調で、G10ツアーバージョンのこの曲に。
やはりダンスがカッコイイのです。
「Fly to sky♪」はもちろんお約束、みんなで手振りをやっていました。
♪シアトリカル
ライブの盛り上がりゾーン、この曲で来ましたか!
ステージ上で飛び跳ねているメンバーたち、客席で一緒になって「ここここ♪」と
やっている観客たち。
どちらが舞台か客席か。
まさにそんな感じの、ステージと客席が一体となった熱い曲でした。
「ありがとうございます」というメンバーに客席拍手。
村上「えー、五ヶ月という、社会人としてあるまじき長さの休みをいただいていましたが(笑)
ファンの方に怒られたりしながら(笑)」
安岡「村上さん本当にあったんだよね? そういうのが。
『ひどい! 待ってるのに、ひどすぎるわ!』」
どうやらそういうファンレターをもらった様子。
村上「俺も見て『…ごもっとも』って思ったんだけど(笑)
で、実は、再開にあたって社長と『レコーディングとライブ、どっち先にやる?』って
話をしたんですよ。
ライブを先にしてよかったです!」
会場からは拍手が送られました。
新曲はこの月末頃から作り始めるということでした。
しかし、ここまでに歌った曲はアルバムの曲か、シングルでも古いものばかりですね。
村上「何か知らない曲ばかりだった、と思われてるかもしれませんが、
これから歌いますからね?(笑)」
そういえば、ゴスペラーズ生で見るの初めてという人手を挙げて?といつものチェック。
ぱらぱらと挙がっていました。
村上「ちゃんと挙げて?」
安岡「別に無理して挙げなくてもいいけどね?(笑)」
村上「初めてじゃない人まで挙げなくていいぞ?(笑)」
周囲を見て、後から挙げてきた人もちょこちょこいたようです。
村上「何だ? 来てたのバレちゃいけないって人まで挙げなくていいからね(笑)」
安岡「ああ、来ていないことになってる人ね(笑)」
村上「『違うの! 私じゃないの! 私はここに来ていなかった! 家で寝てたの!』
って言う人は別にいいから(笑)」
裏声交じりの、サスペンスの被疑者風の一人芝居に会場大爆笑です。
「じゃあ、みんなの知った曲を歌います!(笑)」
♪ひとり
最初の音合わせで納得いかなかったのか、黒沢さんが再度北山さんに確認。
OKマークをもらっていました。
歌い出せば五人ともばっちり決まっています。
五ヶ月のブランクは感じませんでした。
♪ミモザ
黒沢さんの、全身を使って目一杯歌い上げている姿が印象的。
最後の酒井さん、リーダーの声の絡みも素敵です。
やはり爽やか。
♪約束の季節
爽やかさはこちらも負けていません。
ライブ後半ですが、黒沢さんの最も音の高い部分も裏声を使わず、持ち味のハイトーンで
綺麗にクリアしていました。さすが。
会場からは大きな拍手。
黒沢「これまでの10年、自分たちの歌を届けたくて全国を回ってきました。
これからも僕たちは、待ってくれている人と呼んでくれる人限り歌い続けます」
感激。観客一同拍手。
黒沢「そういう気持ちを込めて、最後にこの曲を歌います。『コーリング』」
♪コーリング
座っていた観客たち、立ち上がって手拍子を取りました。
最後を締めくくるに相応しい、爽やかな曲です。
裏声も辛そうな様子はなく、メンバーみんないい感じで声が出ていました。
ひとまず終了です。
バンドメンバーの演奏に乗って、ゴスメンバーは退場。
演奏を終えたバンドメンバーも退場していきます。
もちろんアンコールですよね? 手拍子手拍子。
やがて登場…してきたのは、もっさりアフロ?
DJバリ“K”〜んさんが、頭から登場してくすくす笑いを誘っていました。
ゴスメンバーももちろん登場。
♪永遠に
これまた全身全霊を傾けて歌う黒沢さんが熱い。
キャナルコーラスもばっちりで、長期休暇があったとはいえ11年のキャリアが感じられました。
何度聴いても名曲です。
ここでバンドメンバーを紹介。
DJバリ“K”〜んさんのときには一際大きな拍手が上がっていました。バリさん有名人?
みんなで整列して手を繋ぎ、
村上「今日の発声はやっぱり安岡!(笑)」
安岡「どうもありがとうございましたー!」
会場から盛大な拍手が送られました。
…が、何だか「アーーーーー!」というミョーな声がしています。
よく見ると、ステージ上の酒井さんが絶叫しているのでした。
周りのメンバーたちが手を下ろし、頭を下げている間も延々ロングトーンで叫んでいます。
但し腕の位置が下がったのでちょこんとしゃがむ、何とも微笑ましい酒井さんが見られました。
バンドメンバー退場。
その後ろ姿を見送りながら
村上「…改めて見てみると、真里ちゃんすごい露出だね(笑)」
まあ、背中は殆ど…ですしね。
安岡「後ろから見るとどきっとするよね(笑)」
では、ゴスメンバーから最後のご挨拶。
酒井「えー、今日のライブは、うーん、情熱と衝動が、入り混じったような、
えー、そんなライブだったと思います」
…というようなことを言ったと思われますが、言い方が妙であまりに笑わされたので
うろ覚えです…。
「ちなみに今のは岡本太郎さん風です(笑)」とは本人談でした。
北山「ひとことだけ。楽しかったです!」
黒沢「脇のほうの人も、楽しんでいただけましたか?(会場の脇のほうから拍手が上がる)
えー、休みの間に一人でもやっていましたが、五人でやるのは楽しいですね。
これからも五人で、楽しくしつこく(笑)やっていきたいと思います」
安岡「楽しいライブでした。
皆さんからもらった力を以って、あたらしい曲を作っていきたいと思います。
またここに帰ってきたいです」
村上「僕らはいろんな街で歌ってきましたが、今日も米子以外の…
えーと、わかんない(笑)津山とか?そんなところからも来てくれている人が
いると思いますが。
ゴスペラーズの歌をいろんな街で楽しんでくれる人が増えているというのが
嬉しいです。
これからも、日本をくまなく回っていきたいと思います」
ステージ上の五人に拍手が降り注ぎました。
村上「これからまた初心に返って活動したいと思います。
そんな僕たちの今の心境にぴったり合う、この曲で締めたいと思います」
♪星屑の街
彼らの原点、アカペラ。
そして五人それぞれがフロントマンとして歌い継いでいく、まさに今の彼らにぴったりの曲です。
これからも一人一人が個性を伸ばしながら、それぞれの良さを持ち寄って
成長していくのであろう未来を予見させるような歌でした。
スタンディングオベーション。
これで全部終了です。
終演まで心行くまで楽しませてくれたゴスペラーズに、ひときわ大きな拍手と大歓声が
送られます。
手を振りながらステージをあとにする五人。
最後にお約束、北山さんの投げキッスで米子コンサートは幕を下ろしました…。
Special Thanks to さきゅさん